(3)人手不足解消に向けた解決策
①職員の定着支援と働きやすさの工夫定着率の改善
新入職員の離職を防ぐため、入職初期の不安を軽減する「オンボーディング体制」の整備が重要です。
具体的には、先輩職員によるメンター制度の導入や、業務内容を段階的に学べる研修制度の充実が有効です。
メンター制度を構築できない場合は「●●については◎◎さんに聞くこと」などできるだけ書面にして、あらからかじめ伝えておくだけでも新入職員は安心できます。
さらに、シフトの柔軟対応や短時間勤務制度など、入職後の個人のライフスタイルの変化に合わせた働き方を取り入れることで、さらに働きやすい職場環境を築くことができます。
②処遇改善とキャリア支援
賃金や待遇が他産業・他職種と比べて低い現状を改善するため、処遇改善加算を活用し、様々な手当をつけるなどの工夫が必要です。
また、職員が将来像を描けるよう、リーダー職等の管理職以外に専門職へのキャリアパス(道筋)を明確に示し、職員の意欲を高めることも必要です。そのために、例えば月に一度はキャリア支援に関する面談を短時間でもよいので取り入れてみてはいかがでしょうか。
③ICT・介護ロボット活用による業務負担の軽減
記録業務や見守りをICT化することで、職員の身体的・精神的負担を軽減できます。
タブレットによる簡易な記録入力、見守りセンサーや介護ロボットの導入は、特に夜間業務や入浴介助の負担を減らす効果があります。
こうしたテクノロジーの活用は、職員が本来の「人に向き合う介護」に専念できる環境を作るうえで欠かせません。
《まとめ》
ここまで介護施設における人手不足がもたらす影響とその原因と対策についてお伝えしました。
人手不足の解消には、職員が「辞めない職場」「成長できる職場」「負担が少ない職場」と実感できる仕組みづくりが必要です。
定着支援・処遇改善・ICT導入の三本柱で、持続可能な介護現場を目指しましょう。
【全3回のまとめ】
(1)介護施設の人手不足がもたらす影響
介護現場の人手不足は職員の負担増・離職を招き、サービス低下の悪循環へ。職員の健康と施設の信頼性を守る対策が急務。
(2)介護施設の人手不足の原因とは?
離職の背景は低賃金・重労働・人間関係・将来不安。未経験者の参入も少なく、構造的な人材不足が慢性化しています。
(3)人手不足解消に向けた解決策
定着支援、処遇改善、ICT活用の三本柱で介護職を「辞めたくない職場」へ。人と技術の力で持続可能な現場を実現。