Q.高校生をアルバイトとして採用する予定です。通常のアルバイトと同じように雇ってよいのでしょうか?

A.高校生だから特別な労働契約になるわけではありませんが、満18歳未満の場合は「年少者」として、労働時間や深夜勤務、危険な業務などについて特別な制限があります。採用時には年齢を確認し、勤務時間や仕事内容まで含めて確認しておくことが大切です。

■まずは年齢と労働条件を確認する

高校生を採用するときに、まず確認したいのが「年齢」です。満18歳未満の年少者を雇用する場合、事業場には、その年齢を証明する公的な書類を備え付ける必要があります。
また、労働契約は本人と締結します。保護者が本人に代わって労働契約を締結することはできません。

労働条件通知書の交付も必要です。契約期間、仕事内容、勤務場所、勤務時間、休日、賃金などを明示しましょう。2024年4月の労働条件明示ルール改正により、「就業場所・業務の変更の範囲」や、有期契約の場合には「更新上限の有無と内容」なども明示事項に加わっています。

さらに、2026年10月1日から「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」を追加事項として、明示する義務があります。

高校生のアルバイトにも、労働基準法や最低賃金法などが適用されます。また、満18歳未満の「年少者」については、健康や安全を守るため、通常の労働者にはない制限が設けられています。

高校生アルバイトだからといって、簡単な手続や確認だけで済ませないことが重要です。

■「残業」と「22時以降の勤務」に注意

満18歳未満の年少者については、原則として時間外労働や休日労働をさせることができません。また、午後10時から翌朝5時までの深夜時間帯についても、原則として勤務させることができません。
例えば飲食店で、「お客様が残っていたので22時を少し過ぎた」「忙しかったので予定より1時間長く働いてもらった」ということが起こらないよう注意が必要です。

シフト表では21時30分までになっていても、後片付けをして22時を過ぎれば問題になる可能性があります。「シフト上の終了時刻」だけではなく、実際に仕事を終えている時刻を確認することがポイントです。

■仕事内容にも年齢による制限がある

年少者には、危険・有害な仕事についても就業制限があります。
例えば、重量物を取り扱う業務、運転中の機械の掃除や修理、高所作業、足場の組立て、有害物や危険物を取り扱う業務などです。特殊な遊興的接客業などについても制限されています。

また、アルバイトであっても、雇入れ時には仕事内容に応じた安全衛生教育を行う必要があります。仕事中や通勤途中に事故が発生した場合には、原則として労災保険の対象となります。高校生だから「簡単な仕事だから大丈夫」と考えるのではなく、実際に担当させる仕事に危険がないかを事前に確認しましょう。

■確認しておきたい6つのポイント

高校生など満18歳未満の方を採用するときは、少なくとも次の6項目を確認しておくとよいでしょう。

  1. 年齢を確認し、年齢を証明する書類を備えているか
  2. 最新の労働条件通知書を本人に交付しているか
  3. 勤務時間が適切に設定されているか
  4. 22時以降の勤務が予定されていないか
  5. 残業・休日出勤をさせる運用になっていないか
  6. 担当させる仕事が危険・有害業務に該当しないか

注意したいのは、採用時には問題がなくても、現場で「少しだけ残ってもらう」「人手が足りないので休日に出てもらう」といった運用になってしまうケースです。採用担当者だけでなく、実際にシフトを組む店長や現場責任者にも、18歳未満には特別な制限があることを伝えておくことが重要です。

まとめ

  • 満18歳未満の高校生等には、年少者として特別な保護規定がある
  • 特に「残業・休日労働」「22時以降の勤務」「危険な仕事」には注意が必要
  • 採用時だけでなく、実際のシフトや仕事内容まで含めて確認する仕組みを作っておく

高校生アルバイトであっても、会社にとって貴重な人材になる一方、年齢によって適用されるルールが変わります。「18歳未満かどうか」を採用時の確認項目に入れておくことが、実務上の第一歩です。

参考リンク:厚生労働省/静岡労働局「高校生等を使用する事業主の皆さんへ~年少者にも労働基準法等が適用されます!~」