Q.日本年金機構が事業所に対して行う「適用に関する調査票」が届きました。どのように対応すればよいですか?

A.まず、現在の社会保険の加入状況を確認しましょう。「適用に関する調査票」では、事業所で賃金・報酬を支払っている人数と、そのうち健康保険料・厚生年金保険料を控除している人数などを記入します。調査票へは現状の該当数を記入し提出しましょう。

■「適用に関する調査票」は何を確認しているのか?

厚生年金保険・健康保険は、会社(事業所)単位で適用され、その事業所に常用的に使用される人が被保険者となります。
調査票では、まず記入日の前月に会社が賃金・報酬を支払った人数を記入します。法人の場合は、従業員だけでなく事業主や役員も含めます。
そのうえで、健康保険料・厚生年金保険料を控除した人数を記入し、その差である「賃金・報酬を支払っているものの、社会保険料を控除していない人」について内訳を確認していきます。

したがって、まず賃金台帳、給与明細書等を確認し、「誰に給与・報酬を支払っているのか」「そのうち誰から社会保険料を控除しているのか」を整理しましょう。

■社会保険に加入していない人を確認する

特に注意したいのが、パート・アルバイト、社会保険に加入していない役員です。

パート・アルバイトであっても、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、同じ事業所で同様の業務に従事する正社員の4分の3以上であれば、原則として社会保険の被保険者となります。
また、一定規模以上の企業では、4分の3未満でも短時間労働者として適用される場合があります。

「パートだから社会保険には入らなくてよい」と一律に判断するのではなく、実際の労働時間や労働日数を確認する必要があります。

また、法人の役員については、勤務日数や勤務時間だけでは判断しません。
経営に参画しているか、経常的に労務を提供しているか、役員報酬が業務の対価として支払われているかなど、実態を確認して判断します。

一方、社会保険料を控除していないからといって、必ずしも加入漏れとは限りません。社会保険加入初月で翌月から控除を開始する方や、産前産後休業・育児休業により保険料が免除されている方などもあります。

大切なのは、社会保険料を控除していない人について、その理由を会社が説明できる状態にしておくことです。

■調査票を記入し、必要書類を添えて提出する

加入状況を確認したら、その内容に基づいて調査票を記入します。

記入にあたっては、「賃金・報酬を支払った人数」から「社会保険料を控除した人数」を差し引いた人数と、社会保険料を控除していない方の内訳の合計人数が一致しているかを確認します。

また、原則として直近の「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(写)」(源泉所得税領収証書)のコピーを添付します。原本ではなくコピーを提出します。直近分が見つからない場合は、手元にある控えのうち最も新しいものを提出します。

調査票と添付資料は、郵送だけでなくe-Govを利用してオンラインで提出することもできます。

「このパート社員は加入対象になるのだろうか」「非常勤役員はどう判断すればよいのだろうか」など、判断に迷う場合には、調査票を提出する前に当事務所までご相談ください。

まとめ

  • 賃金台帳等を確認し、「賃金・報酬を支払っている人数」と「社会保険料を控除している人数」を整理する。
  • 社会保険料を控除していない人について、その理由を一人ずつ確認する。特にパート・アルバイトや役員は、名称だけで加入の有無を判断しない。
  • 確認した内容をもとに調査票を記入し、必要な添付書類を準備して提出する。