毎年9月は、厚生労働省が定める「職場の健康診断実施強化月間」です。
会社には、従業員に定期健康診断を受けてもらうだけでなく、健康診断の結果を確認し、必要に応じて医師の意見を聴いたうえで、就業上の措置につなげることが求められています。
今回は、厚生労働省から出されているリーフレット「9月は「職場の健康診断実施強化月間」です「健康診断及び事後措置の実施の徹底」、「医療保険者との連携」及び「女性の健康課題に関する理解の促進」等をお願いします」から取り上げています。
この機会に、自社の健康診断後の対応について確認しておきましょう。
■健康診断は「実施して終わり」ではない
会社には、原則として1年に1回、従業員に定期健康診断を実施する義務があります。
ただし、重要なのは健康診断そのものだけではありません。
健康診断の結果、異常の所見がある従業員については、会社は医師から、その従業員の健康を保持するために必要な措置について意見を聴く必要があります。
その意見を踏まえ、必要がある場合には、
- 就業場所を変更する
- 担当する作業を変更する
- 労働時間を短縮する
- 深夜業の回数を減らす
などの対応を検討します。
「健康診断を受けてもらったので今年も完了」とならないよう、健診後の対応まで確認することが大切です。
■50人未満の会社も地域産業保健センターを活用
産業医を選任していない小規模な会社では、「健康診断で有所見者が出たが、誰に相談すればよいのか分からない」ということもあります。労働者数50人未満の事業場では、地域産業保健センターを利用する方法があります。
地域産業保健センターでは、一定の要件のもと、健康診断結果について医師から意見を聴いたり、長時間労働者への面接指導、健康相談などを受けたりすることができます。
小規模な会社だから健康管理ができない、ということではありません。利用できる外部の専門家を活用しながら対応していくことが重要です。
■女性の健康課題への対応も進められています
今回の資料では、女性特有の健康課題への対応も取り上げられています。
一般健康診断の問診において、月経、更年期など女性特有の健康課題について、本人の気づきや必要な受診につなげるための取組が進められています。
会社としても、こうした健康課題を個人だけの問題と考えるのではなく、相談しやすい職場づくりや、管理職・従業員への理解促進に取り組むことが求められます。
また、健康診断だけでなく、ストレスチェック、がん検診、治療と仕事の両立支援、感染症対策などについても、職場の健康管理の一環として確認しておきたいところです。
まとめ
- 健康診断を対象となる従業員全員が受診しているか
- 有所見者について医師の意見を聴いているか
- 医師の意見を踏まえ、必要な就業上の措置を行っているか
健康診断は「受診してもらうこと」が目的ではありません。従業員が健康に働き続けることができるよう、健診結果をその後の健康管理につなげていくことが、会社に求められる大切な対応です。

