Q.退職後も傷病手当金を受給したいが、注意することがありますか?

A.退職後も「継続給付」の要件を満たしていれば、同じ健康保険から通算1年6か月まで支給が継続されます。退職後に国保加入か、配偶者の被扶養者になるかにかかわらず、継続の可否には影響しません。なお、退職後も引き続き傷病手当金を受給することを「継続給付」といいます。

■継続給付の主な要件

継続給付ができる場合の主な要件は次のとおりです。

  1. 資格喪失日の前日までに、継続して1年以上の被保険者期間がある
    (任意継続・国保期間は含まない。前職との通算も、1日の空白なく続いていれば可)
  2. 資格喪失時(退職日の翌日)に、傷病手当金を受給しているか、または受給要件を満たしている
  3. 退職日に出勤していないこと
  4. 退職前と同一傷病で退職後も労務不能が継続している
  5. 初回支給開始日から通算1年6か月以内であること。
【支給期間の上限】

支給期間の上限は、「退職日から」ではなく、「最初に傷病手当金の支給が始まった日から通算1年6か月」が上限です。退職前に受給していた期間も含めて計算します。

【退職後の保険加入との関係】

退職後の保険加入との関係では、継続給付として支給するのは退職前の健康保険(資格喪失した保険者)から。退職後に国保に加入しても、配偶者の被扶養者になっても、支給元は変わりません。

【注意すべき点】

退職日に挨拶・引継ぎ等で一部でも出勤すると、「資格喪失時に傷病手当金を受ける条件を満たしていない」と扱われ、継続給付は不可となります。

退職後の継続給付中に一度でも「労務可能」となれば、その時点で支給は終了します。
その後、同一傷病で再度労務不能となっても、継続給付としての再開はできません。

退職後は、申請期間に在職期間が含まれなければ事業主証明は不要となり、本人が保険者へ直接申請します。

【老齢年金等との関係】

資格喪失後に傷病手当金の継続給付を受けている人が、老齢年金等を受給できるようになったときは、傷病手当金と比較して、老齢年金等が傷病手当金の日額より低いときは差額を受給できますが、多いときは受給できません。

もともと在職中から傷病手当金を受給しながら老齢年金等を受給していた場合、資格喪失後から傷病手当金を受給できなくなります。

※老齢年金等には、「全国国民年金基金」「企業年金連合会」等の老齢基礎年金・厚生年金以外のものは含まれません。