先日、労働基準監督署の調査があり、振替休日ではなく「代休」であると指摘されました。
そのため賃金の未払いが生じているとのことです。「振替休日」と「代休」は、何が違うのでしょうか、というご質問をいただきました。
「代休」と「振替休日」、呼び方だけで判断していませんか?
休日出勤が発生したときに、「代休」や「振休」という言葉を使う会社は多いですが、実務で大切なのは呼び方ではありません。
法律上は、休日に働く前に休日と労働日を入れ替えていたのか、それとも休日に働いた後で休みを与えたのかで判断されます。
たとえば、事前に「今週の土曜は出勤日、その代わり来週水曜を休みにする」と日付まで決めていれば、これは振替休日です。
一方で、「まず日曜に出勤して、休みは後日取ってください」という運用であれば、これは代休です。
名前がどうであっても、実態で見られる点に注意が必要です。
ここで問題になりやすいのが、会社の認識と法律上の扱いがズレている場合です。
本当は振替休日なのに「代休」と呼んで休日割増を余計に払っていることもありますし、逆に本当は代休なのに「振休だから割増は不要」と誤解し、未払い賃金の問題につながることもあります。
特に注意したいのは後者です。
休日出勤の前に振替日が具体的に決まっていなければ、実態は代休とみなされる可能性が高くなります。
その場合、法定休日に働かせたのであれば、休日割増賃金の支払いが必要です。
後日休みを与えたからといって、休日労働そのものがなかったことにはなりません。
実務で確認したいポイントは3つです。
- 就業規則に休日振替の規定があるか
- 休日出勤の前に振替日を具体的に指定しているか
- 給与計算で休日割増や時間外割増を正しく処理しているか
「呼び方をそろえる」だけでは、労務管理は整いません。
就業規則、実際の運用、給与計算が一致しているかを見直すことが大切です。
一度、自社の運用を確認してみてはいかがでしょうか。
監督署調査への備えとしても、早めの点検が安心です。
《参考》代休・休日の振替の適正運用について
