新入社員が早期に退職する理由というと、「給与が低い」「仕事が合わない」といったことを思い浮かべがちです。しかし、職場での「孤独感」も見逃せません。
マイナビが2026年卒の新入社員800名を対象に行った調査では、約5人に1人が職場で孤独を感じていることが分かりました。人材確保が難しくなっている今、採用した社員に長く働いてもらうためには、入社後の人間関係や相談しやすい環境づくりも重要です。
■「忙しそうで質問できない」が孤独につながる
職場で孤独を感じている新入社員の悩みとして最も多かったのは、「みんな忙しそうで話しかけづらい・質問しづらい」43.5%でした。
新入社員にとっては、分からないことがあっても「こんなことを聞いてよいのだろうか」と迷うものです。周囲が忙しくしていると、さらに声をかけにくくなります。
「分からなければ聞いてください」と伝えるだけではなく、会社側から声をかけることが必要です。
■相談相手が社外だけになっていないか
孤独を感じていない新入社員では、仕事の相談相手として「社内の同期」が多い一方、孤独を感じている人では「社外の友人・同級生」が最も多くなっています。
もちろん、社外に相談すること自体が悪いわけではありません。しかし、仕事で困ったことを職場の誰にも相談できない状態が続くと、問題を会社が把握できないまま、本人の退職意思が固まってしまうことがあります。
上司だけでなく、先輩社員やOJT担当者など、「この人には聞いてよい」という相手を明確にしておくことが大切です。
■短時間でも定期的に話す機会をつくる
調査では、孤独を感じている新入社員の41.6%が「今の会社で働くのは3年以内」と回答しています。一方、孤独を感じていない人では「10年以上」が最も多くなっています。
会社ができることは、特別な制度をつくることだけではありません。例えば、入社後しばらくは週1回15分程度話す時間を設け、「困っていることはないか」「分からないことはないか」と確認するだけでも違います。
大切なのは、問題が起きてから面談するのではなく、何もなくても定期的に話す仕組みをつくっておくことです。
【まとめ】
新入社員の定着を考えるときは、給与や仕事内容だけでなく、「職場で安心して相談できるか」という視点も必要です。
- 忙しくても会社側から声をかける
- 質問・相談する相手を明確にする
- 短時間でも定期的に話す機会をつくる
採用は入社がゴールではありません。入社後に「ここで働いていけそうだ」と感じてもらえる環境をつくることが、早期離職を防ぐ第一歩になります。
