【ご質問】
「休日、休暇、休業、休職という言葉をよく耳にしますが、それぞれの違いがよくわかりません。給与計算にも影響があると聞いたのですが、どう整理すればよいでしょうか?」
【回答】
ご質問ありがとうございます。これらは日常的によく使われる言葉ですが、労務管理・給与計算の場面では、それぞれ意味がまったく異なります。「名前が似ているから同じだろう」と混同してしまうと、賃金計算の誤りやトラブルにつながることもありますので、ぜひ一度整理しておきましょう。
■ 休日――そもそも働く義務がない日
休日とは、最初から出勤の予定がない日のことです。法定休日や、会社カレンダー上のお休みがこれにあたります。
月給制の場合、休日分も含めた賃金設計になっているのが一般的です。
注意が必要なのは、休日に働かせた場合です。
法定休日に労働させると35%以上の割増賃金が必要になりますし、所定休日の場合は、その労働が法定労働時間を超えるかどうかによって時間外割増の判定が変わります。
■ 休暇――出勤日の労働義務を免除する日
休暇は、本来は出勤日であるにもかかわらず、その日の労働義務を免除するものです。
年次有給休暇・慶弔休暇・夏季休暇・病気休暇などがあります。
重要なのは「有給か無給か」の判断です。年次有給休暇は当然に有給ですが、慶弔休暇や特別休暇などは、就業規則の定め方によって有給・無給が決まります。
「特別休暇」という名称でも、法律上当然に有給とは限りませんので、就業規則の確認が必要です。
■ 休業――働くはずだった日に、会社都合などで働けない状態
休業は、出勤日であるにもかかわらず、何らかの理由で就労できない・させない状態のことです。仕事量不足による自宅待機や、機械故障による操業停止などがこれにあたります。
特に重要なのが、使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合、会社は労働基準法26条にもとづき、平均賃金の60%以上の休業手当を支払う義務がある点です。
「会社都合で休ませたのに無給」という扱いは法律違反になりますので、ご注意ください。
■ 休職――長期就労不能に備えた会社の制度
休職は、主に私傷病(業務外のケガや病気)などで長期間働けなくなった場合に、退職・解雇とせず労働契約を維持したまま就業を免除する会社制度です。
賃金については法律で一律に定まっておらず、就業規則の規定によることがほとんどです。
無給とするケースが多いですが、従業員は健康保険から傷病手当金を受給できる場合があります。
■ 4つの違いを一言で整理すると
| 区 分 | ポイント |
|---|---|
| 休 日 | もともと働かない日 |
| 休 暇 | 働く日の義務を免除する日(有給・無給は制度による) |
| 休 業 | 会社都合なら休業手当60%以上が必要 |
| 休 職 | 長期就労不能への会社制度・賃金は就業規則による |
名称よりも
「その日に労働義務があったのか」
「働けなかった理由は何か」
「賃金の根拠は法律か就業規則か」
を確認することが、実務での近道です。
