Q.退職後に家族の健康保険の被扶養者になることはできますか?

A.国内に住所(住民票)があり、被保険者に生計を維持されていること、さらに(1)収入要件と(2)同一世帯の条件を満たせば、被扶養者として認定される可能性が高いです。

■(1)収入要件について

被扶養者の年間収入が130万円未満(60歳以上または障がい者の場合は180万円未満)であることが必要です。
また、同居の場合は扶養者(被保険者)の収入の2分の1未満、別居の場合は扶養者からの仕送り額未満であることも求められます。

ここでいう「年間収入」とは、過去の収入ではなく、認定日以降の見込み収入額です。
給与収入であれば月額108,333円以下、雇用保険等の受給者であれば日額3,611円以下であれば要件を満たします。

なお、収入には雇用保険の失業等給付・公的年金・傷病手当金・出産手当金も含まれます。雇用保険の待機期間中は被扶養者として認定可能ですが、基本手当(日額3,612円以上)の支給が始まった時点で、いったん扶養削除の届出が必要です。

【令和7年10月1日以降の変更点】
扶養認定日が令和7年10月1日以降で、認定を受ける方が19歳以上23歳未満の場合、年間収入要件が「150万円未満」に緩和されます。

※詳細:19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります

また、収入が扶養者の2分の1以上であっても、扶養者の年間収入を上回らず、日本年金機構が世帯の生計状況を総合的に判断して扶養者が生計維持の中心と認めた場合は、被扶養者と認定されることがあります。


■(2)同一世帯の条件について

親族の種類によって、同居が必要かどうかが異なります。

同居していなくても認定される親族

  • 配偶者(未届の事実婚を含む)
  • 子・孫・兄弟姉妹
  • 父母・祖父母などの直系尊属

同居が必要な親族

  • 上記以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥・姪とその配偶者など)
  • 内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後も引き続き同居する場合を含む)

■退職後の健康保険、選択肢は3つ

家族の被扶養者になる以外にも、次の選択肢があります。状況に応じて、最も負担の少ない方法を選びましょう。

  • 国民健康保険に加入する
  • 現在の健康保険を「任意継続被保険者」として最長2年間継続する
  • 配偶者等の「被扶養者」となる(本記事のケース)

【まとめ】

  • 被扶養者の認定には「収入要件」と「同一世帯の条件」の両方を満たす必要がある
  • 年間収入は過去ではなく「認定日以降の見込み額」で判定される
  • 雇用保険の基本手当受給中は被扶養者になれないため、受給開始時に扶養削除の手続きが必要