就業規則

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休暇編「有給休暇規定は利用規定とともに」

【 年次有給休暇の定め方 】

第〇条 年次ごとに所定労働日の8割以上出勤した従業員に対しては、
    別表のとおり勤続年数に応じた日数の年次有給休暇を与える
   (別表省略)
2 請求の時季が事業の正常な運営を妨げる場合には、別の日に振り替えることができる
3 年次有給休暇を取得する場合には、〇日前までに届け出ること

●よくある経営者の方の有給休暇に対する誤解
・パートタイマー等1週(ヵ月)の勤務日数が少ない社員には有給休暇はない(→あります)
・有給休暇は1年間で20日が限度である(→2年間持ち越せ、最大で40日になります)

【解 説】
今回より休暇編として、休暇規定の定め方についてお話しします。
休暇には、法律で決められている「法定休暇」と、会社が任意で定めることのできる「任意休暇」の2つがあり、
今回の「年次有給休暇」は「法定休暇」となります。
経営者の皆様からよくご相談を受けるのは、「有給休暇規定を書くと社員が休暇を自由に使うのでは」というご心配。
確かに規定することで、社員にもある程度の期待は生まれると思いますが、
定めなければ有給休暇は使えないという論理は通用しません。
定める際には、取得するときの方法とともに記載し、「〇日前までに届け出ること」と期限を設けます。
この「〇日前」ですが、期限を長くするほど取得しにくくなりますが、
判例では2日前までであれば認めなさいという例もありますので、参考にしてください。

原則編「何を、どこまで作るのか?」

【 就業規則の作りこむレベル 】
●社員間の信頼度が高い
・ 規則は、おおまかでもよい
・ 慣習(明確に決めているわけではないが、職場で定着していること。
 今いるメンバーがいなくなるとなくなってしまうルール)となっていることを
 明確にすることでより信頼感が増すことを心がける
●社員間の信頼度が低い
・ 規則は、ある程度細かく作るほうがよい
・ 現在、あいまいになっている慣習を明確にすることで、人事労務管理の方針をあきらかにする
●創業時または初めて規則を作る場合
・ 日々の労務管理に役立てるよう、規則の中から大事な部分を抜粋し、要約して伝える

【解 説】
前回より原則編として「そもそも、なぜ就業規則をつくるのか?」について考えました。
今回は、「それでは就業規則は、何を、どこまで作るのか?」について、考えてみたいと思います。
就業規則を作る目的が明確になれば、「何を、どこまで作るか」が見えてきます。
作る目的が、助成金で添付が義務付けられているから作るなど消極的な理由であれば、
法的に必要な最低限の内容を網羅する方法もあります。
社員が10人以上になったので、そろそろ労働条件をきちんとしておきたいという積極的な理由であれば、
法的に必要な内容を抑えたうえで、現在の労働条件を整理するべきでしょう。
また、人材採用のためであれば、特別休暇を規定するなど、会社の特徴を出していくことも必要でしょう。
目的が明確であれば、作る内容も定まってきます。

原則編「就業規則は必要なのか?」

【 就業規則をつくる理由 】
(消極的理由)
・ (社員が常時10人以上になると)法律上、作成と届出が義務付けられているから
・ 助成金の申請に就業規則の添付が義務づけられているから
(積極的理由)
・ 自社の雇用条件をオープンにし、安心感を伝えることで雇用の維持につなげる、
  または、社員の能力を引き出せる
・ よい人材を採用するために就業規則を完備し、会社への信頼を高めることが必要である
・ 指揮命令、指導をするうえでの根拠(ルールブック)になる

【解 説】
これまで就業規則に記載すべき内容について、テーマごとに説明をしてきました。
今回は原点に戻って、「そもそも、なぜ就業規則をつくるのか?」について考えてみたいと思います。
その前に、逆に、「就業規則を作りたくない理由」として耳にするのが、
「書くことで、社員に権利を主張されるのでは?」ということ。
確かに文章にすると、文字として残るため、それを理由に権利を主張されるのではと、
疑念を持たれるお気持ちはわかります。
しかし、書かなければ、会社で守ってほしいルールを伝えることもできず、会社も考えを伝えることができません。
就業規則は、対立的に捉えると権利と義務が交錯するものになりますが、会社と社員、
お互いの発展のために、守るべき「誓い」として考えると、就業規則の意味合いが変わってくるように思います。

退職編⑤「解雇と懲戒解雇のちがい」

【 就業規則 記載例 】
(普通解雇)
第〇条 従業員が次のいずれかに該当するときは、解雇することができる。
(1)勤務成績または業務能力が不良で就業に適さないと認められたとき
(2)就業状況が不良で、社員としての職責を果たし得ないと認められたとき
(3)……
(懲戒の事由)
第〇条 従業員が次のいずれかに該当するときは、状況に応じ、けん責、減給又は出勤停止とする。

【解 説】
前回まで、退職には①辞職、②解雇、③合意退職、④自然退職の4つのパターンがあるとお伝えしました。
このうち、②「解雇」と、「懲戒による解雇」の違いについて、よくお尋ねがあります。
「解雇」とは、会社が一方的に社員を退職させることを言い、社員の意志に関係なく、契約を終了させるもの。
ただし、「合理的な理由のないもの」は無効とされていますので、慎重に行わなければなりません。
一方、「懲戒による解雇」は、会社が社員に罰を与えることです。
会社組織や集団秩序を維持するため、社内のルール違反者に対し、行います。
就業規則等に、「罰を与える根拠(条文)」と「罰の程度・種類(何をしたら、どんな罰を受けるのか)」を
あらかじめ、定めておくことです。
「懲戒による解雇」は、「あらかじめ規定しておくこと」がポイントです。

退職編④「合意退職における注意点」

【 就業規則 記載例 】
(合意退職)
第〇条 退職を希望する社員は、予め退職希望日の2か月前までに、
  退職する意思のあることを所属長を経て会社に通知しなければならない。
2 社員が退職希望日の30日以上前に所属長に退職の届出をした場合、
  原則として会社はその申し込みを承諾する。
3 第2項の退職の届出が退職希望日の30日以上前でない場合であっても、
  事情によりその申し込みを承諾する場合がある。
4 会社の、退職希望者からの退職願の受理・承認権限は、総務部長に委任することがある。

【解 説】
前回まで、退職には①辞職、②解雇、③合意退職、④自然退職の4つのパターンがあるとお伝えしました。
③「合意退職」とは、通常、従業員が退職の申し出をし、それに対し承諾の返事をすることで、
(合意)退職が成立することです。
ところで、もし、社長さんが長期出張などで会社を空けていた場合、退職の成立はどうなるのでしょうか。
申し出(申込み)に対し、承諾の返事をしなければ合意退職は成立しないため、
従業員はいつでも退職の撤回をすることができます。
そのような場合を想定して、就業規則には、承諾を他の取締役に委任する規定を設けておきます。
また、書面で届出することは、善し悪しがありますので、
口頭でも退職の申し込みを承諾することも念頭に入れておきます。
しかし、実務では、書面(退職願)を取得しおくほうが無難です。

退職編③「社員と音信不通になったら!?」

(退 職)
第○条 従業員が次のいずれかに該当するときは、退職とする
1 退職を願い出て会社から承認されたとき、または退職願いを提出して14日を経過したとき
2 期間を定めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
3 休職期間が満了し、なお、休職事由が消滅しないとき
4 定年に達したとき
5 死亡したとき
6 従業員の行方が不明となり、1ヵ月以上連絡がとれないときで、解雇手続きをとらない場合

【解 説】
退職には、①辞職、②解雇、③合意退職、④自然退職の4つのパターンがあります。
ところで、社員が突然、会社に出社しなくなり、連絡もとれないとなった場合、
上記①~④のいずれにあてはまるのでしょうか。
通達によれば、「2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合」
即時解雇が認められるとあります。
ところが、解雇を言い渡そうとしても、解雇の意思表示は相手方に伝えなければ、
効力が発生しないため、手続きに時間と費用がかかります。
そこで、就業規則にこのような場合は、「自然退職」となることを一文、加えておきます。
ちなみに、退職金がある場合の扱いで、例え行方がわからなくても、他の人に支払うことはできないため、
本人が現れるまで会社で預かるか(退職金の時効は5年)、供託所へ供託をすることになります。

退職編②「退職の申し出期限を決める」

【就業規則の例】
(自己都合退職)
第○条 従業員が自己の都合により退職しようとするときは、
   退職したい旨を記載した書面により申し出なければならない。
(1) 月給者
月給計算期間の末日の勤務終了をもって退職日とするものとし、
退職の申出は原則として1ヵ月前までに、少なくとも当該計算期間の前半までにしなければならない。
ただし、会社が従業員の退職届を承認した場合、その日をもって退職とすることがある。
2 ……
(以下、略)

解 説】
前回、退職には、4種類あるとお話ししました。
①社員が一方的に辞める「辞職」、②会社のほから退職させる「解雇」、
③会社と社員が合意のうえで退職する「合意退職」、
④定年など時期がくると退職となる「自然退職」です。
小さな会社では、少数精鋭のため、急に退職をされると、
人手が足りなくなることがほとんどです。
退職を申し出る期限を、例えば「1ヵ月以上前に書面にて、申し出ること」と、
することで、突発的な退職を防ぐことができます。
ところで、法律上は、期間の定めのない契約(多くは正社員がこれにあたります)の場合、
原則14日前に申し出ると退職が有効となります。
先の退職申し出の期限を、あまりに前にすること(例:6ヵ月前)は
無効となる可能性が高まりますので、注意が必要です。

退職編①「退職には4種類ある」

【就業規則の例】
(退 職)
第○条 従業員が次のいずれかに該当するときは、退職とする
1 退職を願い出て会社から承認されたとき、または退職願いを提出して14日を経過したとき
2 期間を定めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
3 休職期間が満了し、なお、休職事由が消滅しないとき
4 定年に達したとき
5 死亡したとき
6 …
(以下、略)

【解 説】
今回より退職規定の定め方についてお話しします。
労務管理においては、入口(採用)と出口(退職)がとくに重要です。
日本では、いったん採用すると辞めてもらうというのは難しいのと、
どのような人を採用するかで業績にも影響を及ぼすためです。
したがって、入口の採用では面接をしっかり行います。
が、それ以上に、慎重に対応しなければならないのが、退職です。
退職で注意すべきは、様々な場面を想定しなければならないことです。
退職と一口にいっても、大きく4つあり、①社員が一方的に辞める「辞職」、
②会社が退職させる「解雇」、③会社と社員が合意のうえで退職する「合意退職」、
④定年など時期がくると退職となる「自然退職」です。(続く)

時間編②「始業・終業時刻の定め方」

【就業規則の例】②
(所定労働時間)
1 所定労働時間は、1週間については40時間、1日ついては8時間とする。
2 始業(会社の指揮命令に基づく業務の開始、以下同じ)及び終業
(会社の指揮命令に基づく業務の終了、以下同じ)の時刻並びに休憩時間は、
次のとおりとする。
始業 午前9時 終業 午後6時
休憩 正午~午後1時まで
3 前項の規定にかかわらず、業務の都合その他やむを得ない事情により、
始業及び終業の時刻並びに休憩時間を繰り上げ、又は繰り下げることがある。
(以下、省略)

【解 説】
前回に引き続き、始業・終業の時刻の定め方について。始業・終業の定め方は、
タイムカードを押した時間=始業時刻と勘違いされないよう、
始業時刻とは「業務を開始する時刻」であると明記しておくことがポイントであるとお伝えしました。
それでは、準備等の時間はどうなるのでしょうか?
裁判所の解釈では、労働時間とは、指揮命令下に置かれている時間と言われています。
したがって、会社で義務付けられているものや事業所内でせざるを得ないものは、
原則、労働時間とみなされるようです。
準備等の時間は、微妙なところですが、それぞれの職場において、業務ときっても切り離せない時間と、
自分のための身支度時間を明確にしておいたほうがよいでしょうね。

時間編①「始業・終業時刻の定め方」

【就業規則の例】
(所定労働時間)
1 所定労働時間は、1週間については40時間、1日ついては8時間とする。

2 始業(業務の開始)及び終業(業務の終了)の時刻並びに休憩時間は、
次のとおりとする。
始業 午前9時 終業 午後6時
休憩 正午~午後1時まで

3 前項の規定にかかわらず、業務の都合その他やむを得ない事情により、
始業及び終業の時刻並びに休憩時間を繰り上げ、又は繰り下げることがある。
(以下、省略)

【解 説】
今回は、始業・終業の時刻の定め方についてです。
始業・終業の定め方は、何時から何時まで就業時間であると定めればすむことと
思われるかもしれませんが、タイムカードを押した時間=始業時刻と勘違いされないよう、
始業時刻とは「業務を開始する時刻」であると明記しておくことがポイントです。

よく早めに出社し、タイムカードを打刻して、
始業時刻を待っているケースもありますが、
あくまでタイムカードを押した時刻は、「出社時刻」であることを会社
、従業員双方で明確にしてきます。
なお、早めに出社して業務を開始する場合は、残業申請をし、
会社の許可を得るなどルール決めも必要です。

賃金編③「あると便利な手当」

【就業規則の例】

(調整手当)
1 調整手当は原則、中途採用者等であって他の従業員と比べ著しく賃金が低額であると
会社が判断した場合に、給与支給額を調整するために支給する。
2 前項の理由以外に、会社が賃金体系・賃金形態、または賃金の支給基準等を変更し、
従前の給与額から著しく賃金支給額が変更になる従業員があった場合、
一定期間を定め賃金支給額を調整するため、調整手当を支給する場合がある。
3 ……(略)

【解 説】
今回は、あると「便利な手当」として、「調整手当」を紹介します。
調整手当の使い方としては、主に、前職で実績があり、その実績を期待して雇用した者に、
いきなり高額な基本給を支給することは不安があるというとき、一時的に調整手当として支給し、
その後、基本給なり他の手当へ振り返ることを目的としています。
メリットとしては、期待していた働きぶりに達しないとき、手当をはずすことができる点です。
ただし、注意点として、雇用契約を結ぶ前に、会社と従業員とで、
従業員が達成すべき目標(明確にするため可能なかぎり数値にする)、
期間をよく話しあっておくことが必要です。
また、それを契約書にも記載しておくことです。

賃金編②「割増賃金の計算」

【就業規則の例】
(割増賃金)
1 割増賃金は、次の算式により計算して支払う。
(1)時間外労働手当(法定労働時間を超えて労働させた場合)
  基本給+諸手当
 ―――――――――――――――――― ×1.25×時間外労働数
 1ヵ月平均所定労働時間
(2)…
(3)…

2 前項各号の1ヵ月平均所定労働時間数は、次の計算式により計算する。
(365日-年間所定休日数)÷12(ヵ月)×1日の所定労働時間数

【解 説】
前回、固定残業代についてお話ししました。
固定残業代は、あらかじめ時間外労働に対する賃金を固定的に支払うものでしたね。
注意点としては、「固定」とあるため、「いくら残業をしても残業代は定額でよい!」…のではなく、
固定残業代を超えた時間外労働分は、その差額を支払わなければなりません。
そこで、固定残業代は、時間外労働がいくら分なのかをあきらかにしておくことが、
とりわけ重要になってきます。
右は時間外労働の計算式になります。
計算式に基づいた、時間外労働の計算を行うようにしましょう。

賃金編①「固定残業代」

【就業規則の例】
(給 与)
第○条 従業員の給与は次のとおりとする。
   ① 基本給
   ② 固定残業代
   ③ ……

(固定残業代)
第○条 固定残業代には時間外割増賃金分を含むものとする。
2 固定残業代に含まれる時間外割増賃金の時間については、個別に通知するものとする。
3 時間外労働が前項の時間を超えた場合は、その時間に対する割増賃金を支払う。
(以下、略)

【解 説】
今回より賃金編をお送りします。
固定残業代は、あらかじめ時間外労働に対する賃金を固定的に支払うもので、
割増賃金不払いの防止、時間外労働の抑制、
仕事の効率化(早く終わったらその分だけもらえる)、
給与計算業務の効率化などを目的としています。
「固定」残業代とあるため、いくら残業をしても、
残業代は定額でよいと勘違している方もおられます。
固定残業代を超えた時間外労働分は、当然、その差額を支払わなければなりません。
逆に、固定残業代に満たない時間外労働のときは、
返還を求めることができるかというとそれはできません。
納得がいかない場合は、初めから固定で支払わず残業をした分だけ
支払うようにしたほうがよいでしょう。

休職編③「復職の基準を明確にする」

【就業規則の例】
(復 職)
第○条 従業員の休職事由が消滅したと会社が認めた場合、
 又は休職期間が満了した場合は、原則として、休職前の職務に復帰させる。
 ただし、旧職務への復帰が困難な場合又は不適当と会社が認める場合には、
 旧職務とは異なる職務に配置することがある。
2 休職中の従業員が復職を希望する場合には、
 所定の手続により会社に申し出なければならない。
3 傷病休職者は復職の際、医師の診断書を提出しなければならない。
4 休職期間が満了しても復職できないときは、原則として、
 休職期間満了の日をもって退職とする。
(以下、略)

【解 説】
前回、前々回に引き続き、休職規定についての3回目です。
「休職」は「復職」を前提としていますが、復職してすぐまた休職する、
断続的な勤務を繰り返されると、仕事の流れや業績に影響を及ぼしかねません。
そこで、復職については、基準を定めることで、治療に専念してもらい、
また復職できないようであれば「自然退職」としていったん退職してもらうことを
就業規則に定めておくことが必要です。
復職で間違いやすいのが、医師の診断書を基準にするというもの。
しかし、休職規定はあくまで任意規定なので、「会社が復職を認めた場合」とし、
会社に判断の権限があることを明確にしておきます。

休職編②「対象者、理由、期間を明確に」

【就業規則の例】
(休 職)
第●条 従業員が、次のいずれかの場合に該当するとき、
所定の期間休職を命じる場合がある。
また、本制度は会社が任意に設置できる規定であるため、
復帰の見込みがある場合にかぎる。
ただし、入社1年未満、パートタイマー等を除く。
(1)私傷病による欠勤が1ヵ月を超え、
なお療養を継続する必要があるため勤務できないと認められたとき
…勤続年数1年以上の者 2ヵ月以内
(2) 前号のほか、特別な事情があり(出向など)
休職させることが適当と認められるとき
…必要な期間
(以下、略)

【解 説】
前回に引き続き、休職規定についての2回目です。
「休職」とは、仕事以外で病気やケガなどを理由に就業が困難になったとき、
会社に在籍したまま一定期間、就労義務を免じる制度でした。
休職規定を導入するときは、「①誰に」「②どういった理由」で「③どの程度の期間」
休職できるのかを明確に決めておかなければなりません。
また、前回もお話ししましたが、法的には会社が休職規定を設置する義務はありませんので、
あくまでも会社側の判断で休職規定が適用されることも定めておく必要があります。
たまに、休職事由に該当すると、申し出るだけで適用を受けることができると
勘違いしているケース(会社、社員双方ともに)もありますので注意が必要です。

採用編①「採用時の書類提出」

入り口(採用)と出口(退職・解雇)は、労務管理において抑えるべき最重要ポイントの1つです。
 面接、採用時の書類について、明確にしておくことで
「歓迎すべきでない人物」の採用を防ぐことができます。
【就業規則の例】
(採用時の提出書類)
第○条 従業員に採用された者は、次の書類を会社が指定する日までに提出しなければならない。
① 履歴書
② 住民票記載事項証明書 →注:戸籍謄本は×
③ 健康診断書 →注:使用目的に注意
④ 前職のある者は、年金手帳及び雇用保険被保険者証
⑤ その他会社が指定するもの

【解説】
採用された際の書類は、「2週間以内」と定めている会社が多いのですが、
法律上、予告なしに採用拒否とできるのは14日以内。
しがって、重大な履歴を偽っていたとき、採用拒否ができなくなるため、
入社日までに提出を求めておくことです。
「その他会社が指定する書類」として、各種資格、免許証などがあります。
業務上、資格が必要な職種や車の運転が必須の営業などは、
必ず原本を見せてもらったうえでコピーを提出してもらいます。
もっとも、それらの資格・免許については、まず面接時に確認しておくことです。
内定してから、「実は免許停止であった…」では、もう一度、
募集からやり直さなければならないことにもなりかねません。