給与計算

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●労働時間と割増賃金の端数処理

時間外労働や休日労働の時間数には、1時間未満の端数が生じることがあります。
1ヵ月単位で端数処理するときは、
「30分未満を切り捨て、30分以上1時間未満は1時間に切り上げる」とすることはできます。
1日の時間外労働や休日労働時間数について、
「30分以上1時間未満を1時間に切り上げる」と定めることはできますが、
「30分未満を切り捨てる」と定めることはできません。
また、割増賃金の計算においても、1円未満の端数が生じることがあります。
この場合も「50銭未満を切り捨て、50銭以上1円未満を1円に切り上げる」とすることはできます。
その他、労働者に有利となる方法であれば、何も問題ありません。

●標準報酬月額の決定方法

月額算定基礎届の提出時期となりました。
さて、健康保険・厚生年金の標準報酬月額を決定する方法には、5通りあります。
①資格取得時決定
 初めて被保険者となる時に決定する方法です。
②定時決定
 月額算定基礎届を提出して、標準報酬月額を見直し、再決定することです。
③ 随時改定
 昇給、降給などで固定給に変動が生じ、標準報酬月額に2等級以上差がついたときに行います。
④ 育児休業終了時の決定
 育児休業終了後に行うものです。
⑤ 保険者算定
 上記①~④の方法により算定することが困難な場合等に保険者が行います。

●労働保険料の正しい計算方法

毎年6~7月は、労務関係の2大申告(届出)業務「労働保険料の年度更新」と
社会保険(健康保険・厚生年金)料の見直しを行う「算定基礎届」があります。
労働保険料の年度更新は、毎年4月1日~3月31日までを単位とし、
保険料は今年の分を前払いし、昨年前払いした分を精算する手続きを一度に行います。
労働保険料を正しく計算するうえで大事なことは、雇用保険、労災保険の対象者となる人を把握すること。
とくに、雇用保険では、保険年度の初日(4月1日)に64歳以上である一般被保険者は、
保険料が免除されるため区分しおきます。
(今、誰が被保険者なのか不明の場合、安定所へ行くと台帳で確認できます。)
また、取締役部長など取締役でありながら労働者身分を残している人(兼務役員といいます)は、
労働者として支払われている給与のみが対象となります。

●社会保険料を抑える方法

毎年4・5・6月に支払った社会保険料の額により
9月から1年間の社会保険料が決まるため、
この時期、勤務時間数が多くなり、残業代などが増えると、
その分、社会保険料が増える可能性があります。
この時期の勤務時間を他の時期と同等に抑えることは、
社会保険料を適法に抑える手段の1つです。
また、社会保険料を決める元になる、“標準報酬月額”は、
総支給額のいくら(下限)からいくら(上限)までを
標準報酬月額〇〇円とするという決め方をしていますので、
なるべく上限の額の手前に収まるよう給与(総支給額)を決めることが、
上手な標準報酬月額の設定方法になります。
この方法は、日給や時間給制など給与が毎月、変動する方への適用は難しいので、
あらかじめ月の就労時間を決めておくとよいでしょう。

●保険料を素早く計算する方法

毎年4月は保険料の計算の切り替え時なので、
間違えないように計算したいものですね。
平成26年度の雇用関係の保険料は、介護保険料以外据え置きのため、
介護保険料以外は、料率を変更する必要がありません。
さて、保険料率は、通常パーセント(%)で表示されていますが、
計算をするとき、給与を千円単位にすると、早くできます。
例えば、雇用保険料の計算は「総支給額×0.5%」ですが、給与を千円単位にし、
5をかけたほうが(0.5%=1000分の0.5であるため)計算が早くすみます。
(ただし、総支給額の端数が100円単位ぐらいまでであればわかりやすのですが、
1円単位であるとパーセントをかけたほうがわかりやすいかも…)
賞与で健康保険と厚生年金保険料を計算する場合、
千円未満切り捨で計算しますので、便利です。