【固定(定額)残業代とは?】20161001

【固定(定額)残業代とは?】

●固定だから残業代を支払わなくてよい?
固定(定額)残業代制とは、実際の労働時間の有無にかかわらず、
一定時間分の時間外労働に対する割増賃金を定額で支給する制度です。
ただし、この制度を採用していたとしても、
固定(定額)残業代分の時間外労働として設定された時間を超える時間外労働については、
使用者は別途残業代を支払わなければなりません。
逆に、固定(定額)残業代分の時間外労働まで満たなかったとしても、
原則、差額分の返金を求めることはできません。

●固定(定額)残業代を上手に運用する方法
① 基本給と固定(定額)残業代等を区分する
② 就業規則、賃金規程等に記載する
③ 労働条件通知書で固定(定額)残業代に相当する残業時間を明示する
④ 残業時間の管理を怠らない

【ワンポイント解説】
固定(定額)残業代に対する誤解やわかりにくさはあるかもしれませんが、
面接時や採用時に労働条件通知書や就業規則等で誠実に労働者に伝える意思があれば、
ほとんどの労働者に理解してもらえるのではと考えます。
固定(定額)残業代については、
近年、その制度を揺るがすとても重要な判例があります。
その判例によると、固定(定額)残業代を支払っていたとしても、
設定した時間を超える残業代は支払わなければなりませんが、
仮に支払いをしていなかった場合、その差額を支払えば足りるのではなく、
その固定(定額)残業代として設定していた手当そのもの(全額)が残業代として認められず、
差額どころか、すべての残業代が未払いとなるものです。
そのように捉えらないために、手当の名称を「残業見込み手当」等わかりやすくする、
残業時間管理を本人まかせにしない等、運用面にも目を向けましょう。