社労士定期便

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4月1日から厚生年金の支給開始年齢が61歳に引き上げられるのに合わせて
企業に希望者全員を65歳まで雇用するよう義務づける改正高年齢者雇用安定法が施行されます。

高年齢者雇用安定法は定年を過ぎた60歳以上の雇用を確保するため、
これまでも(1)定年の廃止(2)定年の引き上げ(3)継続雇用制度の導入のいずれかを導入する義務がありました。

(3)継続雇用制度では、労使協定を締結すれば再雇用基準を独自に決めることができたため、
65歳まで希望者全員が働ける制度ではありませんでした。

改正法では労使協定で再雇用者を独自に決めることができる基準を撤廃しました。
希望者全員を雇用しない場合は企業名を公表されることがあったり、助成金を支給しないなどの措置も講じます。

継続雇用の対象外となるのは、解雇事由に該当する場合や健康上の問題を抱えるなどの一定の場合に限ります。

ホームページリニューアルに伴い、ブログもホームページ集約する事になりました。

今までの「労務コストを削減する井原・笠岡・福山の社会保険労務士せのじむ(妹尾悟)定期便」は
以下より閲覧可能です。
http://senojimu.blog48.fc2.com/

事業年度中に雇用者(雇用保険一般被保険者)数を5人以上(中小企業は2人以上)かつ
10%以上増加させるなど一定の要件を満たした事業主に対する税制優遇制度が創設されました。
雇用者の増加1人当たり20万円の税額控除が受けられます。
この優遇措置を受けるために必要な「雇用促進計画」は、ハローワークにおいて受け付けしています。

厚生労働省HP
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudouseisaku/koyousokushinzei.html

前回まで、中小企業の面接の原理原則についてお話しました。
今回より、具体的にお話しします。

◆「予想外」の質問を準備
応募者は、面接に臨むとき、あらかじめ受けそうな質問について準備しています。
例えば、「前職を辞めた理由」「応募の動機」などは面接時に必ず受ける質問であると広く認識されているため、
ある程度、面接官を納得させることのできる回答を準備しているはずです。
そのような質問だけをしても、会社にとって必要な人材かどうかを見抜くことは難しいといえます。
(ただし、必須の質問は必ず行って、確認することを怠ってはいけません。)
しがって、応募者にとって「予想外」の質問をすることで、本当の人物を見抜くことができます。

◆「自分にキャッチコピーをつけるとしたら?」
「自分にキャッチコピーをつけるとしたら?」、
「当社で活かせるあなたの強みはなんですか?」(※)
という質問を投げかけてみましょう。
前者の回答がすぐに出てくる人は、普段から自分自身についてよく考えている人です。
後者は、回答内容が実績や結果を意識したものであれば高く評価できますが、
「誰とても仲良くなれる」など、態度や人柄についての回答は、
中途採用者に求める「即戦力化ができる人物かどうか」においては、低い評価となります。

(※引用 「この1冊でもう間違えない人材採用」石塚毅著)

会社の面接の目的は、「イイ人材」より「自社の価値観にあう人」を採用することでした。
そのための原理原則は、面接時間の十分な確保、採用したい人物像を明らかにする、
実技試験・適正検査の実施でした。
今回は、さらに深くお話ししたいと思います。

◆ 面接の質問集を用意する
よくありがちなのが、面接のときに相手の雰囲気にあわせて質問を変えるケース。
質問事項はあらかじめ準備しておき、全員に同じ質問をすることです。
それ以外の聞きたいことを個別に質問するようにします。
質問に対する回答については、さらに掘り下げることでより深く応募者のことが見えてきます。

◆選ぶのではなく「選ばれている」意識
小さな会社は選んでいるのではなく、選ばれているという意識を持ちましょう。
「選んでいる」と思うと、面接のやり方や求人の方法を変えることは難しいでしょう。
「選ばれている」と思うと、面接のやり方、求人の方法はこれでよいのかを常に考えますので、
結果的に自社の価値観にあった人材を採用することができます。
私は求人も経営といっしょで、お客さんから選ばれるような魅力を考え、伝えなければと思います。

◆人数を集めるならある程度費用をかける
応募者が少ないという場合、応募者の目に触れていない可能性が考えられます。
ハローワークだけでなく、求人誌、新聞折り込みなど他の求人媒体も検討しましょう。
ただし、その場合も採用したい人物像を明らかにしてから媒体を選び、
求人広告のコピー(文章)も求人会社に任せきりにせず、自社で考えましょう。

前回の続きです。小さな会社の面接の目的は、
「イイ人材」より「自社の価値観にあう人」を採用することです。
では、どうやって自社の価値観にあう人を見抜くかについてですが、
その前に面接における原理原則について少しお話ししたいと思います。

◆ 面接時間を確保する
まずは、自社の価値観にあった人を見抜くテクニックの前に、
面接時間が圧倒的に短い場合があります。
私自身も前職以前、採用面接を受けてきたなかで、
長くて1時間ぐらいであったような気がします。

ある人事担当者に聞いたアンケートによると、
面接にかける時間として15分~30分が多いようです。
かりに30分ぐらいであったとして、
その時間で自社にあった人材であるかどうかを判断することは難しいと思います。
2次面接などを実施し、なるべく面接者と多くの接触時間をもつようにしてみてください。

◆ 採用したい人物像を明らかにする
次に、こちらも小さな会社には多いケースで、
採用したい人物像が明らかになっていないこと。
行き当たりばったりの「フィーリング面接」をしていることです。
「フィーリング面接」は、その場の雰囲気で採用を決めることになりますので、注意が必要です。
面接の対応だけは上手な応募者がいますので、
相手のペースに巻き込まれないためにも、人物像を明らかにしておくことが大事です。

◆ 実技試験と適正(性格)検査を実施する
例えば、ある程度のパソコンスキルが必要な場合、実際に操作してもらってください。
また、適正(性格)検査を実施し、面接の補完的な資料にしてください。
面接では見抜けなかった特性がわかるかもしれません。

今回は、面接の際にどのような質問をすればよいのか。
「上手な質問、下手な質問に」ついてお話しします。

◆ 面接で配慮すべき質問
「上手な質問、下手な質問」の前に、まずは面接(採用選考)で配慮すべき質問を整理しておきましょう。
1つ目は「本人に責任のないこと」として、戸籍謄本や住民票の写しを提出させたり、
家族の職業や住宅の種類について尋ねたりすることが該当します。
また「本来自由であるべきこと」として、
宗教や政治に関することの把握や「採用選考の方法」として身元調査を実施することは、
就職差別につながるおそれがあります。

◆ まず、答えやすい質問から
質問にはイエス・ノーで答えられる質問と「自由に答えることができる質問があります。
この2つの質問方法を上手に使いこなしましょう。
すなわち、面接の最初は、緊張した雰囲気であることが多いので、
「(面接)場所はすぐにわかりました?」「車で来られました?」など、
イエス・ノーで答えられる簡単な質問から始め緊張をほぐしていきます。
次第に、さまざまな回答が得られる質問をしていき、応募者の本来の性格や特性を確認していきます。
応募者が緊張する前に、面接官が緊張したり他の仕事であせったり、
気持ちが昂っているとよい質問や判断ができませんので、
心を平静(フラット)にできる自分なりのやり方を見つけておきましょう。

◆ 質問はあらかじめ準備しておく
面接の目的は、自社の価値観や方針、理念などに沿った(沿うことができる)人材を見抜くかです。
面接のたびごとに聞く内容が変わってくると、自社にあった人材を採用することが難しくなります。
質問の内容はあらかじめ準備しおくことが大事です。
(次回につづく)

前回に引き続き、面接をするときに陥りやすい「罠」についてお話しします。

◆ 自分をモノサシにして評価しない
面接時に面接者の評価基準を作ったとします。
この場合、その人を評価基準によって評価すればよいのですが、
評価する人が自分自身を基準にして評価してしまうことがあります。
これを「対比誤差」といいます。
「例えば評価者が几帳面な場合、
通常であればそれほどルーズでもない被評価者をルーズとみてしまったり、
評価者がルーズであった場合、
被評価者がそれほど几帳面でもないのに几帳面とみてしまったりすること」。

◆ 採用したい人物像を明らかにする
「対比誤差」があると正当な評価ができていないことになるため、
会社にとって必要な人材を採用できないことになりかねません。
そこで、そうならないための対策として、
まず評価者自身の問題をクリアにしておく必要があります。
すなわち、評価する人が自分自身の性格をよく知っておくことです。
自分は几帳面なのかルーズなのか、厳しいのか甘いのかをよく理解したうえで、
評価すること。
2つ目の対策として、採用したい人物像を明らかにしておくことです。
「我が社にふさわしい人材とは」を、
イメージでなく具体的に言葉で書き出しておくことです。

◆ 具体的な「行動」も書き出す
採用したい人物像を明らかにする場合、
やる気があるといった能力だけでなく、行動についても書きだします。
能力の評価は主観が交じってしまいますが、
行動は見た目だけの判断ですので、
主観が入りにくく評価者が自分自身をモノサシとする「対比誤差」があっても気づきやすいからです。
(「一次評価者のための人事評価入門」日本経済新聞社 石橋薫著参照)

面接をするときに陥りやすい「罠」は知っておくだけでも、
面接の結果が変わってきます。

◆ ハロー効果に注意
例えば、陥りやすいところで「ハロー効果」。
「ハロー」とは、太陽や月のまわりにぼんやりできるかさ(暈)のこと。
1つよい点があると、他のことについても実態以上によく見えてしまうことから、
その名前がつきました。(その逆に悪い所がより悪くもありますが…)
例えば、有名な大学、大きな会社の出身であると、
その人の実績に関わらず、高く評価してしまうので、要注意。
これを防ぐには、誰もできなかったことで、
自分の力で成し遂げた実績があるかを尋ねてみるとよいでしょう。
よく似たものに「寛大化傾向」があります。
面接者が、知人や恩師の紹介であったりすると、甘めに評価したりしますので、
紹介者への断りを恐れず、事実に基づいて評価することが必要です。

◆ 脳にはクセがある
最近の大脳生理学の研究で、脳は「同一性」を好む傾向があることがわかってきました。
ある人に、初めによい印象を持つと、よい印象になる理由を探し始めるので、
よい評価になります。逆に、悪い印象を持つと、すべてが悪く見えてしまうのです。
これは、脳のクセの1つで「同一性」によるものと言われています。

◆ なるべく複数人による面接が好ましい
人間ですから間違うこともあります。
これを防ぐには、2人以上の人で面接官をする、男性が面接官で女性を面接する際は、
女性にも立ち会ってもらうなど、複数人でチェックすることも1つの方法です。
面接時間に余裕がないと、誤った判断をすることもあるため、
履歴書は事前に送ってもらってもよいでしょう。

3月から始まったこのコーナーは
「自社にあった人材を採用するにはどうすればよいか?」をテーマに人を募集、
採用する際のポイントをご紹介していきます。

◆ 免許・資格は必ず原本で確認を
前回、「面接シート」は面接時に、面接する人によって質問のもれがないよう、
また面接時間を面接する側、される側、双方にとって濃い時間にするための
ツールとして有効であるとご紹介しました。
さて、面接当日、面接者には何を準備してきてもらえばよいのでしょうか?
履歴書は当然として、職種によっては一定の資格が必要なものもあります。
車を運転してもらう場合は、運転免許がいります。
この場合、免許・資格は原本で確認することをおススメします。
応募の段階で原本確認を、採用の段階でコピーをとるなど、
あらかじめ確認の方法を決めておくとよいでしょう。

◆ 応募書類チェックリストにしておく
履歴書の他に職務経歴書を提出してもらうとよいでしょう。
職務経歴書は自己PR文も兼ねています。
適正だけでなく、応募者の意気込みがわかります。
応募書類はあらかじめチェックリストにしておくと、面接の際もれがなく、便利。
また、就業規則に面接時と採用決定時とで、それぞれ必要な書類を記載しておくと
担当が変わって、書類が変わったということがなくなります。

◆ 採用選考時の健康診断は適法か?
採用選考時に健康診断書をとってもよいか、という質問をお受けしますが、
適正と職務遂行能力を判断するうえで、誰が考えても、
健康の確認が必要であると思われる範囲に限定して行うべきでしょう。
なお、3ヵ月以内の健康診断書であれば、法定の雇入れ時の健康診断にかえることができます。

◆ 聞いてはいけない質問事項
面接の目的は自社にふさわしい人材を採用すること。
そのため、直接、面談し選考する場が面接です。
その際、質問する内容には気をつけましょう。
本人の本籍地や家族の職業など、本人ではどうすることもできないようなこと、
宗教や政治など憲法で保障されていることです。
また、彼氏、彼女がいるかなど男女雇用機会均等法に触れるためダメです。
このあたりは常識でご理解していただいていると思います。
血液型や服のサイズを聞くときも、注意が必要です。
血液型は社員証を作るため、サイズは服の発注のためと、
あらかじめ理由を伝え、承諾を得てから行います。
聞いてはいけないことはリストにして、
それを面接前に読み返すようにするとよいでしょう。
面接をするのが初めての人や面接の雰囲気をリラックスさせるためにうっかり聞いてしまった、
ということもありますので、十分に注意しましょう。

◆ 面接シートの活用
口頭だけの面接ですと、記憶に頼った面接で尋ね忘れが発生したり、
面接官ごとに面接内容にばらつきが生じます。 
そこで「面接シート」の活用をおススメします。
面接シートの内容は、仕事をしてもらうために必ず確認しておくこと
(経験、資格、免許など)を盛り込みます。
また、後日のトラブルを防ぐため、採用後の条件の伝達もれがないかのチェックにも使えます。
退職した人から聴取した退職の理由に基づき、
そのような可能性がないかを判断するための質問事項を用意し面接シートで確認もできます。
面接経験がない人にとって質問事項があらかじめ準備されているため、
安心して面接ができますし、面接の進め方のチェックとしても活用できます。
(参照:「採用の教科書」グラフ社 稲田行徳・著より)

先月から始まったこのコーナー。
「自社にあった人材を採用するにはどうすればよいか?」をテーマに人を募集、
採用する際のポイントをご紹介していきます。

◆簡単なことをしてもらう
前回、偉人・賢人・達人たちの人材を見抜く方法をご紹介しました。
共通している点は、「人は試してみないとわからない」ということでした。
前々職で私は、採用担当の面接官をしていました。
そのとき、当時の社長から教わった簡単な適正検査があります。
それはネジにワッシャーを2個入れるという単純な作業をしてもらうということでした。
ただし、時間制限があって、20秒間で10個のネジとワッシャー2個がはまった状態を完成させます。
(やってみていただくとよくわかるのですが20秒間で、すべて完成させることは相当難しいです。
初回で、できる人は器用です!)

◆単純な作業から見えてくる人物像
私は、それを発展させ、人材を見抜くことに使えないかと考え、
やってもらう順番や質問を考えました。
例えば、最初は理由も何も説明せず、20秒間でこの作業をやってくださいとだけ告げ、
そのときの、反応から、仕事を命じられたときの対応を見ます。
さらに、1回目と2回目は、上手にできる方法を教えず、
自主的に工夫しているかどうかを見ます。
そこから仕事に取り組む姿勢が見えてきます。
3回目で初めて、やり方を教えます。
ここでは、素直に教えられたことがすぐできるか、
できなくても伸びしろがあるかを見ます。
このようなやりとりをしながら、
コミュニケーション力や着眼点などを肌で感じるようにしていました。
 
本当の結果は、採用してみないとわかりませんが、
ある程度の判断材料になることは間違いありません。

今月からシリーズでお送りします新コーナー「人材鑑定団」。
人材を募集、採用をする際のポイントを紹介していきます。

◆偉人賢人達人でも難しい人材を見抜く方法
「人材を見抜くことは偉人賢人でも難しい」。
「三国志」に登場する諸葛孔明でさえ、人間を見分けることは難しいと言っています。
孔明は苦い経験をもとに、人物鑑定法を編み出しています。
(「月刊 社労士」2月号・守屋淳氏・執筆記事より)

◆人は試してみないとわからない
日本の戦国武将といえば織田信長。
彼は自分の切った爪を捨てさせることで、人物を観察しました。
ちなみに、いちばんよく気が付いたのが、森蘭丸でした。
漫画ナニワ金融道の作者・青木雄二氏は、人を雇うときの簡単な見分け方として
「とりあえず何も言わずに掃除をさせるなり、買い物に行かせてみる。
目に見えるところだけ掃除をする人は、肝心のことをやらせても同じように手抜きをする」と言っています。
ノーベル化学賞をとった鈴木章教授とJFEホールディングス・數土(しど)文夫相談役の雑誌
「致知」1月号の対談記事にも「3ヵ月間はきちんとやっているかどうか見ておく。
何にも言わなくてもできるのであれば見守る。
そうでない場合は指導をする。それは、企業の人材育成でもまったく同じ」と。
このように「人は試してみないとわからない」というのが偉人賢人達人たちの共通した意見のようです。
ですから、新規採用時に、試用期間を設けることは大切です。
その試用期間中に、しっかり「人物」を観察しましょう。

採用編①「採用時の書類提出」

入り口(採用)と出口(退職・解雇)は、労務管理において抑えるべき最重要ポイントの1つです。
 面接、採用時の書類について、明確にしておくことで
「歓迎すべきでない人物」の採用を防ぐことができます。
【就業規則の例】
(採用時の提出書類)
第○条 従業員に採用された者は、次の書類を会社が指定する日までに提出しなければならない。
① 履歴書
② 住民票記載事項証明書 →注:戸籍謄本は×
③ 健康診断書 →注:使用目的に注意
④ 前職のある者は、年金手帳及び雇用保険被保険者証
⑤ その他会社が指定するもの

【解説】
採用された際の書類は、「2週間以内」と定めている会社が多いのですが、
法律上、予告なしに採用拒否とできるのは14日以内。
しがって、重大な履歴を偽っていたとき、採用拒否ができなくなるため、
入社日までに提出を求めておくことです。
「その他会社が指定する書類」として、各種資格、免許証などがあります。
業務上、資格が必要な職種や車の運転が必須の営業などは、
必ず原本を見せてもらったうえでコピーを提出してもらいます。
もっとも、それらの資格・免許については、まず面接時に確認しておくことです。
内定してから、「実は免許停止であった…」では、もう一度、
募集からやり直さなければならないことにもなりかねません。