社労士定期便


服務編「服務規律が労務管理の要」

●服務規律は職場のマナー、ルールを示すもの
・禁止事項「~してはいけない」
・義務事項「~しなければならない」
・推奨事項「しましょう」の3つを使い分ける

●服務規律の部分だけ独立させる
 ・服務規律の箇所を抜き書きして、「職場のルールブック」として、配布する。
 ・全社で統一した労務管理ができる、新入社員の研修にも使用できる活用法あり

●服務規律にお客様対応を加える
 ・服務規律に、お客様への対応を盛り込むことで、業績向上にもつながる

【解 説】
服務規律とは、ひと言でいえば、「職場のルール」を定めたものです。
ルールは会社によって様々であるため、その会社の独自色がよく出る箇所でもあります。
服務規律を定める目的は2つあると考えます。
①最低限のルールを記載することで、社員が懲戒事由にあたる行為をしないようにし、
職場全体の秩序を保つ防波堤としての役目
②働く環境をよくし、やる気を醸成する。敷いてはお客様への対応など会社全体の業績へつながる
もちろん、「やる気の醸成」は、服務規律の作成だけで向上するものではありませんが、
アメリカのホーソン工場の実験で、人間関係が作業能率向上に影響したという結果もあるように、
服務規律を作成し、運用することで職場風土を作る素地にはなるでしょう。

今回は、最近お問い合わせ、ご依頼の多い「人事評
価」に関することについてお話しします。

◆ 人事評価をする目的
人事評価制度を導入する目的を伺うと、「公正公平
な処遇をしたい」と答えられる会社や他にも「人材育
成」「人件費の抑制」など、導入の目的は様々です。
私は、上記のどれか一つだけが重要というわけでは
なく、すべてを考慮した評価制度を導入するべきであ
ると考えます。

◆ 何を評価するか
評価制度を作る場合、導入しやすい方法として、自
社にとって理想の社員(人物)像を思い浮かべ、その
社員(像)のもっている「要素」を考えることです。
要素は「情意」「能力」「成果」の3つに大きくわけられ
ますので、バランスよく考えましょう。
管理職の場合は、部下を指導して「成果」を出すこと
がありますので「リーダーシップ」の要素を加えます。

◆ どう評価するか
何を評価するかが決まったら、最後にどう評価する
かになります。
評価は、小規模事業所であれば、シンプルに「でき
る」「できない」の2者択一がよいでしょう。
よく評価点数を用いますが、点数は中心化傾向(真
ん中の数字を選ぶ)になりやすく、また、なぜその点数
なのかを説明しなければならなくなります。
「できるか」「できないか」であれば、社長さんが中心
となる小規模事業所でも簡単に評価ができます。
また、「どうすればできるようになるか」を話しあうこと
で、人材育成にもつながります。

●年俸制は残業代が不要?

「うちは年俸制で給与を決めているから、残業代はいらんよ」
ということを、たまにお聞きします。
年俸制は、1年間の所定労働時間に対して、給与を決めるもので、
1ヵ月の所定労働時間に対して、給与を決める月給制と制度として大きな違いはありません。
対象となる期間が1年か1ヵ月かという違いだけですので、
年俸制であっても時間外労働があれば、残業代は必要となります。
また、年俸額を月給12ヵ月分、賞与年4ヵ月分の計16に分割して支給する場合でも、
残業代を算出する際の基礎賃金は、
年棒額を12ヵ月で割った額を1ヵ月の所定内賃金相当額として計算します。
原則として、年俸制は年間で成果を出す管理者向けであり、
新入社員や一般職には向かない方法です。
導入にあたっては、残業代のことも考慮しましょう。

原則編「就業規則の種類と改正パート法」

【 パート就業規則に定める内容 】
●労働条件通知書で通知義務のある「昇給」「賞与」「退職金」の有無を記載する

●今回の改正前からある「正社員への転換制度」について記載する

●今回の改正で加わる、「賃金の決定方法」「教育訓練の実施」「福利厚生施設の利用」
などの雇用管理制度と「相談窓口」について記載する

●正社員とパートとの「人事異動」「責任の度合い」の違いなどを明示しておく

●正社員とパートで異なることが多い「休職」「特別休暇」の違いなどを明示しておく

【解 説】
前回、「10人未満でも就業規則は作ったほうがよいか」という質問についてお話ししました。
さて、今回は就業規則の種類のお話しです。
通常10人以上の事業所では、就業規則の他に賃金規程や育児介護休業規程など別規程を作成されていることと思います。
それらの「規程」は名称は違っても、法律上の就業規則と同様に扱われます。
4月に改正パートタイム労働法が施行されます。
今回の改正のポイントは、雇用管理制度の説明義務が加わったことです。
今までは、パート社員から要望があれば説明する義務がありました。
今回から採用する側から説明しなければなりません。
小規模の事業所であれば、就業規則は1つの規則を正社員もパートも使っています。
今回の改正をふまえ、パート社員用の就業規則を作成したほうが説明義務を果たすのに使いやすいかもしれません。

●給与から控除できるもの、できないもの

賃金支払いの5原則から、給与を支払うときは、その全額を直接、
本人に支払わなければならないとされています。
ただし、法令に定めがある税金や社会保険料は、給与から控除(差し引くこと)できます。
その他、昼食代、旅行の積立金等は、労使協定を結ぶことで控除することができます。
ところで、資格取得費用を会社が負担し、
資格を取得した直後に自己都合退職を申し出た社員の給与から、
資格取得にかかった費用を控除することはできるのでしょうか?

結論からいいますと、労基法第16条「賠償額予定の禁止」に触れるため、無理でしょう。
ただし、賃金から直接控除するかどうかは別にして、個別にその社員と契約をしている、
その研修が業務に直接、役に立つものではない等、一定の要件を満たすことで、
例外的に認められる場合もあります。

原則編「就業規則は必要なのか?」

【 就業規則に定めることで効力があるもの 】
●行方不明となった場合の退職の扱い
※左の記事を参照してください
●法定内残業の計算方法
・所定時間を超え法定労働(8時間)までの計算方法は法律に明記されていません。
 就業規則に記載することで任意に決定することが可能
●時給者の有給休暇の計算
・有給休暇を取得した場合の賃金の算出方法には3つあります。
 このうち「平均賃金」を用いる場合は就業規則への記載が必要
●残業・休日労働の命令
・判例は、就業規則に記載することで時間外労働義務が発生するという説をとっている
●懲戒処分
・あらかじめ就業規則に記載がなければできないという考えのほうが無難である

【解 説】
以前にも一度、このコーナーで紹介しましたが、たまに「就業規則は作ったほうよいのでしょうか?」
という質問をいただきます。
法律上、就業規則は10人未満の事業所では作成、届出義務がありません。
必要ないから作らなくてよい、というのは短絡的な考え方です。
というのも日々の労務管理において、就業規則へ記載しておくことで効力があり実務に役に立つものがあります。
例えば、急に社員が出社しなくなり、連絡がとれなくなったとき。
解雇しようにも解雇の通告は相手に到達しなければ効力がありません。
裁判所で公示する方法で、それに変えることができますが、それも手間です。
そういうとき、就業規則の退職事由に「音信普通となり、30日を経過したとき退職とする」
という内容を記載することで、裁判所の手続きを経ることなく退職扱いとすることが可能となります。

前回より「採用・面接」に関することについてお話しし
ています。

◆ ランチェスター弱者の戦略とは
ランチェスター法則には2つありますが、そのうち「弱
者の戦略」とは、競争条件の不利な方がとるやり方にな
ります。求人において、「弱者の戦略」をとるべき方は、
小規模の企業等知名度の低い会社になります。
そして、「弱者の戦略」に基づく採用は、自社にふさ
わしい社員をいかに効果的に採用するかになります。

◆ どこで、どのような人を採用したいか
自社にふさわしい社員を効果的に採用するために
は、まずどこの地域で、どのような人を採用するか目標
を決めることになります。
パート、アルバイト等は自宅から近い会社を選ぶ傾
向にあります。正社員は多少、自宅から遠くても応募し
てくる可能性はありますが、地域でどのような職種を、
どのぐらいの人が希望しているのか、情報収集すること
がまず欠かせません。
そのような情報は、会社の所在地を管轄するハロー
ワークへ行くと、すぐに資料は手に入ります。

◆ 求職者が知りたい情報を伝える
目標が決まったら、伝える内容や伝え方になります。
前回もお伝えしましたが、求職者が何を知りたいか、ま
ずその情報を伝えることが大事です。その手段として、
自社のホームページやブログ、動画などの活用が考え
られます。
伝える内容としては、会社の理念、方針、今までの
取り組み、将来の目標なども入れましょう。自社の波長
にあった求職者と出会えるアンテナになります。

●賞与の決め方

賞与の決め方にはいくとおりかの方法があります。
一般的に多いのが基本給の○ヵ月分という決め方。
この決め方は、社員さんにも支給額が予測できるため、
生活設計が立てやすくなります。
最近、お客様からの要望で、ご提案しているのが、ポイント制です。
ポイント制とは、まず人事評価をして、各社員の獲得ポイントを決めます。
そのポイントを合計して、賞与の原資を合計ポイントで割ると、1ポイントあたりの単価が出ます。
その単価に自分の獲得ポイントをかけるというやり方です。
ただし、この方法は、今まで基本給×○ヵ月分という決め方をしていた会社がいきなり導入すると、
生活設計を立てにくくなり、不満の種となることがあります。
そこで、例えば基本給の2ヶ月分を今まで賞与として支給していたのであれば、
1ヵ月分は固定給のように支給し、もう1ヵ月分をポイント制にするやり方もあります。

業務編「クレーム対応規定」

【 クレーム対応規定作成のヒント 】
●クレームに対する自社の考え方を明確にする
・クレームは大切な財産である
・クレーム発生に対し社員を責めることはない
●クレームのレベルを決める
①軽微…その場で解決するもの
②一般…その場で解決せず、原因の解明が必要
③重要…原因の解明と全社的な対応が必要
●レベルに応じた処理を決める
①軽微レベル…その場で対応、パートが受けた場合正社員へ引き継ぐ
②一般レベル…担当部署が対応する
③重要レベル…速やかに社長に報告し
担当する特別チームを編成する

【解 説】
クレームは貴重な「情報収集源」であり、お客様との信頼関係を深めるチャンスにもなります。
そのように捉えれば、会社にとって決して不利益なことではありません。
ただし、クレーム対応をする社員が委縮してしまったり、部署内でたらい回しにしたりすると、
お客様の不満をあおることになりますので、クレーム対応に関する会社の姿勢を明確にするため、
規定をしっかり定めておくことが大切です。
クレーム対応は、初期対応が重要です。最初に対応する社員がパートや契約社員であっても、
クレームの内容によって対応できるのであれば、したほうがよいでしょう。
会社がバックアップすることを約束すれば社員も前向き対応することができるでしょう。

前回より「採用・面接」に関することについてお話しし
ています。

◆ まず事実を理解する心構え
ランチェスター法則に基づいた求人募集について
考えてみましょう。
中小企業のほとんどが求職者にとって無名の会社。
テレビや新聞広告で目にする大企業に比べ知名度の
点で大きく出遅れています。
まずは、その事実を理解してください。

◆ 量を多くする
知名度をカバーするために、まず求人募集の量を
多くする必要があります。
ある程度、広告掲載費も必要になってくるでしょう。
また、ハローワークへの求人掲載はもちろんのこと、
ホームページの活用、店舗がある場合は看板や入口
へ求人募集の掲示をするなど、できる限り伝える量を
増やすことをまず行うべきです。ブログを立ち上げ、社
内の日常を伝えることも一定の効果があります。
まずは、競合相手より量を多くすることに努めます。

◆ 次に質を考える
次に伝え方の工夫をします。
求職者が知りたい情報は何かを調べる、退職者の
退職理由から早期離職につながる原因をクリアしてお
くことです。
また、ホームページやブログでは写真等を利用する
ことで視覚的に訴えることができます。
最近は、簡単に動画を公開することができるようにな
りました。文字や写真以外に動画を使うことで、言葉で
は伝えきれない雰囲気も手軽に伝えることが可能で
す。

●賃金の決め方

賃金をどのように決めたらよいか、お悩みのご相談を受けることがあります。
そこで、簡単に賃金を決める方法をご紹介したいと思います。
まず、現在のその人の総支給額を書き出します。
その総支給額が地域や業界の世間相場に比べ、多いのか少ないのかを確認します。
比べるデータは、政府が公表している「賃金構造基本統計調査」を利用します。
業種別、規模別、地域別などに分類されており結構、役に立ちます。
他にハローワークの求人情報や地元商工会議所の調査結果なども参考になります。
労働市場が売手(仕事を探している人)市場になり、
中小企業の人材確保はますます困難になってきた感があります。
まずは、世間相場を意識しましょう。

●通勤手当の決め方

通勤手当は、法律上、支給しても、しなくてもよいことになっていますが、
現在、多くの会社で通勤手当が支給されています。
支給する場合、額をいくらにするのかは会社の自由です。
例えば、月額〇〇円とする、1日の単価を〇円とし、
単価×出勤日に応じて支給するなど。
また、通勤手当は、一定額まで非課税とされていますので、
給与計算する際には、所得税の対象としないよう注意しなければなりません。
ところで、「通勤手当のマイカー通勤者」に対する非課税の範囲が
先月10月20日から拡大されることが官報に公告されました。
具体的には、片道通勤距離の限度額が引き上げられました。
また45km~55kmと55km以上の区分が新たに追加されました。
(※詳細は国税庁のHPをご覧ください。)

人事編「資格取得を支援する規定」

【 資格取得を支援する規定のヒント 】
①金銭的支援
・資格を取得した暁には一時金としてお祝い金を支給するか、手当として毎月支給するか
・資格を取得した場合に限り受験費用を出すか、1回目の受験費用のみだすか
②時間の支援
・試験当日や前日、模擬試験の日などを特別休暇とする
③精神的支援
・上司や周囲の協力が得られるようチームとして支援することができないか
※社員の希望なども聞いて、検討されるとよいでしょう。

【解 説】
とくに医療、介護、建設業等、有資格者の配置が必須のものがあります。
配置が必須の業種ではなくても、業務に関連する有資格者が多く在籍する会社は、
イメージアップにつながります。(お墓ディレクター、野菜ソムリエなど)
有資格者を採用できるにこしたことはありませんが、人手不足の状態にある冒頭の業種ではそうもいきません。
今、いる社員に資格を取得してもらうことも一つの方法です。
そんなとき、資格取得を支援する規定が社内にあると、
自発的、内発的なやる気につながりやすくなります。
資格取得支援に対する規定は、会社の考え方が色濃く出ます。
差別化しやすい規定でもあります。

今回より「採用・面接」に関することについてお話しし
ていきます。

◆ 出発点は理想の人材像を描くこと
「誰でもいいからとにかく採用したい」という声を耳に
します。求人募集をしても採用が困難な会社とそうでな
い会社と、格差が広がっている傾向にあります。
しかし、本当に「誰でも」いいのでしょうか?
そのようなことは、決してないはずです。
冷静に考えると、誰でもいいわけではなく、必ず理
想とする人材像が思い浮かびます。まず、その理想と
する人材像を具体的に思い描くことから始めましょう。

◆ 具体的な人材像を言葉で表現する
具体的な人材像を思い描けたら、次にその人材を
言葉で表現します。
例えば、「正確に作業ができる人」「元気よく挨拶が
できる人」など、その人材像の特徴を書き出します。
職種上、必要な資格があればそれも加えます。ま
た、自社を退職した人がいれば、その原因となったこと
をクリアできる要素をもつ人材像も入れてください。
それを求人票や広告に書くことで、その言葉に反応
する人が現れます。

◆ 他社と違う点をアピールする
業界内で、他社がしていない福利厚生や制度があ
ればそれをアピール材料にしてください。
例えば、介護業界で退職金を支給している小規模
の会社は少ないですし、人事評価やキャリアアップ制
度を導入し、制度化しているところもまれです。
他社がしていないことは、差別化につながり有利に
なりますので、積極的にアピールしましょう。
なければ、見つけるか、できるなら作りましょう。

定時決定を受けて、社会保険料を改定する月になりました。
(9月分の保険料を10月中に支払う給与より控除している場合)

事業主は、厚生労働大臣(日本年金機構)から次の決定等の通知があった場合は、
その内容を速やかに被保険者又は被保険者であった者に通知しなければなりません。
(1)被保険者の資格取得又は喪失
(2)標準報酬月額の決定又は改定
(3)標準賞与額の決定
(4)適用事業所以外の事業所が認可を受けて適用事業所となったこと
(5)上記(4)の適用事業所が認可を受けて適用事業所以外の事業所となったこと
(6)適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者が認可を受けて厚生年金保険の被保険者となったこと
(7)上記(6)の被保険者が認可を受けて被保険者の資格を喪失したこと。

この通知義務に対して正当な理由なく通知しなかった場合には、の罰金が科されます。
ご注意ください。

通知の内容、書式の見本など詳しくはこちらをご覧ください↓
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=1990df

秩序編「会社の備品を貸し出すときの規定」

【 会社の備品・機器を借りるときのルール 】
・本規定の対象者を決める、社員のみか、パートなどすべての社員も可能か
・貸し出しの条件を決める。利用目的を、地域のイベント、地域ボランティア、
 災害援助などに利用できる、など
・営利目的でないことを原則とする。イベントの模擬店等は会社の判断で許可する
・貸し出し可能な会社所有物をリストアップする
・貸し出しするときのルールを規定する
・借主の義務として、紛失、破損があった場合の損害賠償などを決めておく
・会社の備品を使ってどのようなイベントに参加したか、写真とレポートを提出する

【解 説】
個人では所有できない、もしくは使う頻度が少ないため所有することが少ない備品や機器を
会社で所有していることがあります。
それらのものを社員が個人的な理由で借りたいというとき、貸し出したいのはやまやまだが、
何かあった場合を考えると貸しにくいということもあります。
そのような場合、あらかじめ規定を決めておくと、会社も社員も貸しやすく、借りやすくなります。
ルールを作るときのポイントは、個人的な利用であるため、利用目的をはっきりさせておくことです。
例えば、地域のイベントやボランティア、災害援助などに限定するなど。
また、利用したあとは、どのようなことに使ったのか、写真と簡単なレポートの提出を求め、
社内に掲示すると、交流を深めることにもつながります。
(参照・引用:「社員がよろこぶ会社のルール・規程集」かんき出版 有限会社人事・労務著)

前回より「ランチェスター法則に学ぶ組織論」につい
て、お話ししています。

◆ 仕事に対する人の配分が53%
前回、ランチェスター経営(株)竹田陽一先生の組織
戦略によると、組織の大事な要素のウェイト付けは、①
仕事に対する人の配分…53%、②配分後の役割分担
…27%、③従業員の教育訓練…13%、④賃金規程な
ど処遇に関すること…7%、であると説明しました。
仕事に対する人の配分は、中小企業では、営業部
門に75%、経理などの間接部門に25%を配分すると
経営力が最も高くなります。
また、従業員の人数規模により変化する社長の役割
や組織の階層を決めることも重要です。従業員30 人ま
では、2 階層までとし、組織のスピードが落ちないように
します。

◆ 教育訓練は社長の仕事
人の配分と役割分担を行ったあとは、教育訓練にな
ります。基本的に教育訓練を担当するのは社長さんで
す。社長さんが担当する理由は、経営の目的やお客
に対する価値観などは目に見えないからです。目に見
えないことをきちんと伝えることができるのは社長さん
だけになります。また、間に人を介在すると、介在する
人が増えれば増えるほど伝言ゲームと同じように、情
報量が落ちてしまいます。

◆ 賃金規程など処遇を改善する
賃金規程など処遇は7%のウェイトしかありません
が、社歴が長くなると、とくに手当など意味をなさないも
のが増えてきますので、整理し、より付加価値のある仕
事を評価・処遇する原資にあてます。
参照引用:「ランチェスター法則による1位作りの組織戦略」(ランチェスター経営・竹田陽一著)

これまでの育児休業給付金制度では、支給単位期間中に11日以上就業した場合は、
その支給単位期間について給付金は支給されませんでしたが、

平成26年10月1日以降の最初の支給単位期間からは、支給単位期間中に10日を
超える就業をした場合でも、就業していると認められる時間が80時間以下のときは、
育児休業給付を支給されるようになります。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000042797_2.pdf

●最低賃金を確認しましょう

パート等雇用形態に関わらず、日本国内で働く全ての人に最低賃金が適用されます。
最低賃金には「産業別」と「地域別」があり、
①まず各都道府県の産業別の金額を優先して適用し、
②どの産業区分にも該当しない場合、地域別の金額を適用します。

【最低賃金の計算方法】
・時間給の場合 時間給≧最低賃金額(時間額)
・月給の場合 1ヵ月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
なお、次の給与は最低賃金に算入しないことになっています。
①精皆勤手当、通勤手当、家族手当、②臨時に支払われる給与、
③賞与など1ヵ月を超える期間ごとに支払われるもの、
④時間外、休日労働、深夜労働に対して支払われるもの。
※最低賃金が変更されます。岡山県…719円(10月5日~)、広島県…750円(10月1日~)

秩序編「マイカー通勤は許可制としリスクを軽減」

【 マイカー・自転車通勤の規定 】
・通勤中の事故であっても、使用者責任として会社の管理責任を問われる場合がある
・そのため、マイカー通勤は許可制とする
・運転免許証の提出と任意保険への加入を義務づける。
・したがって、毎年、保険証の写しと更新の度に免許証の写しを提出してもらう
・任意保険の保険金額を確認する。少なくとも対人・対物ともに無制限としておきたい
・自転車による損害賠償が増えているため、自転車も車同様に許可制とする
・自転車も厳密にいえば車両となるため、任意保険への加入を促す

【解 説】
最近「自転車事故によって損害賠償」という記事を目にします。
自転車通勤をする社員がいる場合、どのような点に注意するべきでしょうか。
道路交通法では、自転車は「軽車両」と定義しているため、
厳密にいえば自転車も車両ということになります。
通勤・通学途上の自転車が歩行者と衝突事故を起こし、数千万円の損害賠償を求められるケースもあります。
そのため自転車での通勤を許可する際には、マイカー通勤同様の管理(保険加入等)が必要となります。
帰宅途上において事故を起こし、加害者側となると、会社には民法第715条に定める「使用者責任」を
問われるリスクが潜んでいます。
運行供用者が、その自動車の運行によって人身事故を発生させた場合、損害賠償の義務を負うことが定められており、
これは民法上の使用者責任よりもかなり広い範囲で考えられています。
ここでいう「運行供用者」の認定基準は、「その運行を支配していたか否か」
「その運行によって利益が帰属していたか否か」が判断材料とされますので、
広範囲なリスクを必然的に抱えてしまうことになります。