社労士定期便


◆生産性に主眼を置く残業削減
今回より「残業削減」について、お話ししていきたいと思います。
あくまで「残業削減」であって、「残業ゼロ」にするというのと違いますので、
誤解のないようにしてください。
また、私がお話しする「残業削減」は、役所が言うような単純に「残業時間」を減らすことでもありません。
いかに業務効率を高め、結果「残業削減」につなげていくかという「生産性」に主眼を置いたものです。

◆許可制は残業削減につながらない
従来の残業削減は、どうしてもその人任せというところがありました。
1 ヵ月が終わって給与計算をすると、こんなに残業をしていたのか、と驚くことがあります。
その対策としていちばん簡単なのが、残業を許可制にすることです。
許可制にすると、自分の判断で残業をすることができなくなり、
「残業抑制」につながります。
しかし、仕事そのものは誰かが、どこかで処理しなければならないため、
以前として「残業削減」にはつながりません。

◆残業削減は仕事の棚卸しから
実質的な残業削減につなげるためには、「仕事の棚卸し」から始めるとよいでしょう。
簡単な方法として、仕事を「重要度」と「緊急度」で分類し、
2~3 ヵ月毎に仕事の見直しを行います。
仕事は、年数を経つうちに変化していきます。
当時重要であった仕事も、今はそうでもないということもあります。
社員数が増えていくうちに、同じような仕事をしている場合もあります。
棚卸しは、最初は個人レベルで、次に担当業務全体でしていくことで効果が生まれるでしょう。

●賞与の決め方

賞与の決め方にはいくとおりかの方法があります。
一般的に多いのが基本給の○ヵ月分という決め方。
この決め方は、社員さんにも支給額が予測できるため、
生活設計が立てやすくなります。
その他に、ポイント制があります。ポイント制とは、
まず人事評価をして、各社員の獲得ポイントを決めます。
合計したポイントで賞与の原資(金額)を割ると、1ポイントあたりの単価が出ますので、
その単価に自分の獲得ポイントをかけるという方法。
ただし、この方法は、今まで基本給×○ヵ月分という決め方をしていた会社がいきなり導入すると、
生活設計を立てにくくなり、不満の種となることがあります。
そこで、例えば基本給の2ヶ月分を今まで賞与として支給していたのであれば、
1ヵ月分は固定給のように支給し、もう1ヵ月分をポイント制にするやり方もあります。

●通勤手当の決め方

通勤手当を支給する場合、額をいくらにするのかは会社の自由です。
また、法律上、支給してもしなくてもよいことになっていますが、
現在、多くの会社で通勤手当が支給されています。
例えば、月額で〇円とする方法や1 日の単価を〇円とし、
単価×出勤日に応じて支給する方法があります。
また、通勤手当は、一定額まで非課税とされていますので、
給与計算する際には、所得税の対象としないよう注意しなければなりません。
昨年より「通勤手当のマイカー通勤者」に対する非課税の範囲が拡大されていますので、
詳細は国税庁のホームページ等でご確認ください。

◆「仕事のできる人」を増やす「習慣化」
前回まで「仕事のできる人」の増やし方として、優秀者の行動特性を抽出し、
その優秀者の行動特性に基づき、行動事例を作成していく手法をご紹介しました。
さらに、そこから「仕事のできる人」を増やしていくには
「習慣化」と「組織風土への定着」が必要になります。
今回は、仕事のできる人を増やすための最初の一歩である「習慣化」についてお話しします。

◆「影響力」を利用する
人が何かを習慣化するには、意識しながら続けることと、外部からの「影響力」が有効です。
「影響力」を利用する方法として「周囲に宣言すること(アファメーション)」があります。
例えば、作成した行動事例について、「今日は、この行動事例ができるようにやります!」と、
朝礼やミーティングで宣言することで、自分自身と周囲からの目による意識が働きます。
人は、自分から言い出したことを、なかなか撤回することはできません。(一貫性)

◆目標は意識せずできること
「仕事のできる人」の最終目標は、「意識せずにできること」にあります。
意識せずできるようになると、仕事の効率化が図れるようになります。
(車の運転で、意識せずハンドルとギアチェンジが同時にできるのと同じです)
意識せずにできているかどうかは、周囲からの評価で確認することができます。(360度評価)

各種規程編「マイナンバー取扱フロー」

【マイナンバーを社員から受け取ってはいけない】
マイナンバーを従業員さんから受け取る前にしておくべきことがあります。
それは「安全管理」です。
適切な「安全管理」を講ずる前に、マイナンバーを収集(取得)すると、なりすましや漏えい事故につながることがあります。
【安全管理の方法】
安全管理を考えるとき、「マイナンバー取扱のフローとリスク」を考えてみるとイメージしやすいでしょう。
(※は、考えうるリスクです)
①取得…従業員から預かる ※提供の拒否
②保管…番号の保管    ※鍵のかけ忘れ
③利用…番号を使って書類作成 ※机へ放置
④提供…行政官庁への提出 ※移動中の紛失
⑤廃棄…不要な番号を廃棄 ※廃棄忘れ

【解 説】
10月下旬から随時、マイナンバー(12ケタの個人番号)の発送が開始されました。
また、同月、マイナンバーを取り扱ううえで、実務上、2つの重要な発表がありました。
① 本人へ交付する源泉徴収票や支払調書へ番号は記載しなくてもよい
 本人へ交付する源泉徴収票にマイナンバーを記載する必要がなくなったことで、印刷後の管理が不要に。
 ただし、帳票そのものは個人情報になるため取扱いは今までどおり厳重にすること。
② 扶養控除等申告書の個人番号欄に「給与支払者に提供済みの個人番号と相違ない」旨を記載をすることで、
 個人番号の記載に代えることができる
 扶養控除等異動申告書の安全管理措置が不要となったため、
 安全管理措置をとるべき対象物が減り事務負担が軽減することになります。

◆ 「仕事のできる人」の増やし方とは
前回、「仕事のできる人」の増やし方として、まず事業所内にいる優秀者の行動特性を抽出すること、
次に、その優秀者の行動特性に基づき、行動事例を作成していく手法をご紹介しました。
優秀者の人物像を明らかにすることで、到達すべき目標が明確になり、
「仕事のできる人」の具体的な行動事例が書きやすくなります。

◆ 習慣化がもたらす切磋琢磨する組織風土
「仕事のできる人」の行動事例を書き出すことができたら、
実際にその行動を「習慣化」していきます。
この「習慣化」がうまくいくと、飛躍的に「仕事のできる人」が増える可能性が高まります。
一例として、あるタクシー会社では、
社員同士がお客様への対応を競い合う現場が生まれています。
「習慣化」が定着し発展すると、それは組織風土となり、
その会社の独自性や差別化につながっていくことになります。

◆ 人の行動が変化するとき
行動が変化するきっかけは2つあるといわれています。
それは「意識する」か「強烈な体験をする」かです。
「強烈な体験」の例として、交通違反でキップを切られた直後は、
法令に基づいた運転を遵守しますが、やがて自分がし慣れた運転に戻ります。
それに比べ、「意識すること」で身につけた「運転」は、
元に戻ることはありません。
交通違反でキップを切ることを、
社員を感情的な側面のみで注意することや社内で訓示することに置き換えると
わかっていただけると思います。

●103万円は本当にお得か?

よくパートの収入は扶養範囲内103万円にしたほうがお得であると思われがちですが、
次のようなデータがあります。(出所:All About)
夫の年収500万円(子どもは中学生以下が2人)、
夫が支払っている税金32万円(所得税10万7,500円、住民税21万2,500円)とし、
妻の収入でどのように変わるかシュミレーションしたものです。
①妻の年収100万円の場合→世帯収入100万円増
②妻の年収120万円の場合→世帯収入114万3千円増(税負担5万7千円増)
 この結果をみると、1円でも税金を支払いたくないというなら別ですが、
そんなに税負担は多くないことがわかります。
ちなみに130~150万円付近は最も世帯収入が少なくなり、
160万円以上から世帯収入が増えます。

各種規程編「マイナンバー取扱規程」

【マイナンバー取扱規程の例】
(組織的・人的な安全管理措置)
・事務取扱責任者・担当者の役割と責任
・漏えい等の事故があった場合の連絡体制

(取得の段階)
・個人番号の提供を受ける際の本人確認措置

(利用・保存の段階)
・特定個人情報ファイル作成の制限

(提供の段階)
・法19条各号の範囲内で提供できること

(削除・廃棄の段階)
・利用が不要になった場合の措置、保管年数

【解 説】
今月から通知される「マイナンバー(12ケタの個人番号)」ですが、
それに関連する法改正で重要な法案が可決されたのをご存知でしょうか?
それは「個人情報保護法」の改正です。
改正の内容は、これまで法律の対象外だった
「個人データの取扱数量が5,000人分以下の中小・零細企業も規制対象にする」というもの。
実は、この改正がマイナンバーの取扱いに大きな影響を与えます。
マイナンバーを取扱うには、安全管理措置をとらなければなりませんが、
従業員100人以下の事業者にあっては、緩和された安全管理措置でよいとされています。
ただし、100人以下であっても、個人情報取扱事業者は除かれます。
今回、法改正により、すべての事業者が個人情報取扱事業者に該当するため、
大企業並みの措置をとるようになります。(施行は公布から2年内)

◆「仕事のできる人」とは
事業所によって、「仕事のできる人」の定義は様々です。
それは、業種・業態・客層の違いはもちろん、
経営理念や将来像、価値観の違いから生じるためです。
ここで大事なのは、「仕事のできる人とは、どんな人ですか?」と尋ねられたとき、
明確な人物像を答えることができるか、ということです。
このことは、「仕事のできる人」を増やすために、
まずしておくべきことの1つになります。

◆「仕事のできる人」の増やし方
「仕事のできる人」の人物像を明確にできたら、
次にそういった優秀な人を増やさなければいけません。
とくに、福祉の業界では、特定の人だけ優れていても
全体の付加価値をあげることができません。
全員を優秀者にしていくことが、
事業所の顧客(利用者、その家族など)の満足度をあげることになります。
では、どうやって増やしていくかになりますが、
優秀者のとっている行動を全員で実行していきます。
優秀者というのは「よい習慣を身につけている人」なので、
優秀者の行動を真似することが、仕事のできる人を増やす手っ取り早い方法になります。

◆事業所に埋もれている財産
ところで、「仕事のできる人」の人物像は、どのようにして明確にするのか、
という疑問が残ります。
その方法として、優秀者に“仕事のコツ”をインタビューしていくことがあります。
外部でもなく、内部の優秀者に聞くことは、その事業所の理想の社員像を明確にすることであり、
優秀者の行動は、社内に埋もれていた財産ともいえます。

●厚生年金保険料率の改定と定時決定

9月は厚生年金保険料率の改定と、7月に提出された算定基礎届に基づき、
新たな標準報酬月額を定時決定する時期です。

まず、保険料率ですが、9月分(10月保険料納付分)から厚生年金保険料が変更になり、
0.354%引き上げになります。
そして、定時決定結果の反映ですが、新しい標準報酬月額に基づいた保険料も、
9月分(10月保険料納付分)からになります。

従業員さんの給与から、新しい社会保険料額で控除するタイミング(翌月控除か当月控除か?)は、
会社の取り扱いにより異なりますので、ご確認ください。
給与からの控除間違いのないよう注意してください。

番外編「マイナンバーで必要な規程」

【マイナンバー社内管理制度構築で必要な規程】
①「基本方針」を定める
・従業員100人以下の中小規模事業者も定めること
・基本方針は届出や外部に公表する必要はない
・基本方針の内容は自由。ガイドラインを参考に

②「取扱規程」を作成する
・従業員100超の企業は作成が必須
・フローチャートを入れるなどして工夫する
・従業員100人以下でも作成することが望ましい

③「就業規則」を変更する
・採用時の提出書類に個人番号を追加する
・個人番号の提出に協力することを記載する
・服務規定で個人番号の取り扱い注意を喚起する
・個人番号を漏えいした場合の懲戒処分を記載する

【解 説】
来年から運用される「マイナンバー(個人番号)」の準備はされていますでしょうか?
いよいよ、来月10月から随時、マイナンバーが送付されてきます。
まずは、従業員さんにマイナンバーを受け取れる状態にしておいていただくことが必要です。
マイナンバーは、住民票のある住所へ届きますので、現住所と住民票住所を一致させること、
住民票が実家にある一人暮らしの学生さんは代わりに受け取る対応が必要でしょう。
また、ガイドラインにマイナンバーを扱う部屋には、
「人の入退室にあたってICカードやナンバーキーを取り入れた設備が必要になる」とあるため
会社の建物改修等が必要と思われるかもしれませんが、あくまでガイドラインのため、
とくに従業員100人以下の中小規模事業者はそのとおりにする必要はありません。

厚生労働省は、2014年度の雇用調整助成金の支給について、
前年度から87%減の約69億円だったと発表した。
直近の完全失業率が18年ぶりの低い水準となるなど、
景気回復に伴い企業業績や雇用情勢が改善したことが
その背景にある。

◆「ゆう活」
このほど、国家公務員は、勤務時間を1~2 時間ほど前倒しする
「朝型勤務」を始めました。
早く仕事を開始し、早めに終え、
夕方の空いた時間を活用して好きなことをしましょうという意図があるそうです。
名付けて「ゆう活」といいます。
また、ある会社では「早朝出勤制度」を奨励しています。
夜、残業をするより、早朝の電話連絡などお客対応がない時間帯に
集中して業務に取り組むことで効率をあげ、残業代の削減にもつなげようという狙いです。

◆効果的な時間の使い方
「ゆう活」や「早朝出勤制度」に不向きな会社、業種もありますので、
すべてに適用することはできませんが、
「ゆう活」も「早朝出勤制度」もいかに時間を効果的に使うか、
「時間の使い方」という観点に着目すれば、
不向きな業種でも、検討する余地はありそうです。
例えば、社員間で交代して事務業務だけを集中し
て行う時間を作るなど工夫すれば、
同様の効果を得られるのではないかと思いました。

◆朝型人間、夜型人間
ところで、人には体質的に朝型・夜型があるそうです。
(自分の型を知りたい方は、
国立精神・神経医療研究センター精神生理研究部のチェックシートが参考なります。
「朝型夜型質問紙」と検索)
私自身、朝は苦手な方ですが、早朝から仕事にとりかかると、
仕事がはかどります。
それは集中して、一つのことに取り組むことができるからです。
時間帯よりも時間に対してどのように意識するかが大事なのではないかと思います。

●賞与の支払いと各種控除額の計算方法

賞与における控除項目と計算方法は、毎月の給与とは異なります。
(1)健康保険・介護保険・厚生年金保険料
 標準賞与額(千円未満の端数切捨て)×保険料率
(2)雇用保険料
 賞与(総支給)額×保険料率
(3)所得税
 賞与用の税率表を用いて税額を算出する(例外あり)
(4)住民税
 控除しない
(5)協定控除
 労使協定に基づいて、控除する
 また、健康保険、厚生年金保険の被保険者は、賞与の支払い日から5日以内に賞与支払届を作成し、
提出するようになりますので、忘れないようにしましょう。

採用編「内定者の入社取消を行うときのポイント」

【個人番号漏えい防止に備えた就業規則の記載例】
(服務規律)
第〇条 従業員は他の従業員や職務上知り得た第三者の個人情報(個人番号を含む)について、
漏らしてはならない。

(懲 戒)
第〇条 従業員が次の各号に該当する場合は、〇〇処分とする。
但し反省が見られ特別に情状が認められたときには前項の処分に留めることがある。
 〇号 従業員の過失で個人番号が漏えいした

(損害の賠償)
第〇条 従業員が、故意または過失によって番号法等に違反し、
個人番号を漏えいするなどして会社に損害を与えた場合には、
その全部または一部を賠償しなければならない。

【解 説】
6月号でマイナンバー法を反映した就業規則の規定例をご紹介しました。
ナンバー法では、個人番号の利用目的を最初に特定し通知しなければなりません。
6月号には掲載しておりますが、会社が利用する個人番号には、従業員の家族の番号も含まれ、
従業員ではない家族のことについて就業規則に記載することはいかがであるかという結論にいたり、
私自身「現在」は、就業規則に利用目的を掲載することをお勧めしておりません。
ですが、従業員さんが会社に対し、個人番号の提供を拒否するケースも考えられるため、
個人番号の提供について協力を求める規定を就業規則へ記載しておく必要はあるでしょう。
ただし、提出がない場合、会社として懲戒処分を行うなどは、
提出しない従業員がマイナンバー法違反になるわけではないなどから行き過ぎの感はあります。

◆ 3Sは内面にも影響をもたらす
製造業の方にとっては日常的だと思いますが、
3S「整理、整頓、清掃」という言葉があります。
(ちなみ、これに「清潔、躾」を加えて、5S という言い方もあります)
この3S を徹底的に実行し、究めることで社員の「心」まで変化させた会社があります。
3S を実行したぐらいで何が変わるのかという疑問がわくかもしれませんが、
「室内の乱れは、心の乱れを映す鏡」といわれるように、
3S は人の内面にも影響をもたらすのかもしれません。

◆ 3Sを継続維持するために
この会社でも、以前より3S はやっていたそうですが、
その取り組み内容は中途半端なものだったそうです。
ですから、再び「3S をやるぞ」と社長さんが声をあげても、
「どうせ、また中途半端なことになる」という雰囲気が社員の間に流れたそうです。
そこで、社長は本気度を示すために、社内に協力者が一切いない中で、
一人3S 活動を始めていきました。
私はここがポイントであると思っていて、トップである社長自身が「変わりたい」と誓うことで、
3S を通じて、社員の心を変えていくことができたのではと思います。

◆ 3Sを実行すると仕事が楽しくなる
こちらの会社の社長さんによると、3Sを実行すると書類やモノを探すストレスが軽減され、
仕事が楽しくなったそうです。
書類やモノを探す時間は生産性のない時間ですので、
作業効率のアップを図れるだけでなく、残業時間の削減にも通ずるところがあるので、
一石三鳥以上の効果が期待できるのではと思います。

●社会保険料適正化(節減)5つの方法

社会保険料を適正化(節減)する方法は限定されているといってよいでしょう。
①4、5、6月の残業を減らす
・保険料は4~6月に支給した給与で決定されます
②昇給月を7月にする
・上記から4~6月の期間を外して昇給します
③標準報酬月額保険料表の幅におさめる
・保険料は等級により給与月額に幅があります
④賞与を給与に加算する
・厚生年金保険料は62万円が上限です。
 つまり、この額以上であれば保険料は変わらないということです。
⑤賞与を年1回の支給にする
・賞与にも上限額があります。これを利用します
 なお、④⑤は役員等限られた社員にしか適用しにくいため、
 一般社員には①~③がやりやすいでしょう。

採用編「内定者の入社取消を行うときのポイント」

【入社承諾書】
※内定者からは、必ず入社承諾書を得ておきます。
入社承諾書(例)
 私は貴社に入社することを承諾するとともに、入社日である〇月〇日までに、
 下記の事由が生じた場合には、内定が取り消されることに同意します。
1 入社日までに現在在籍している学校を卒業できないことが判明したとき
2 提出された書類の内容や入社面談時に確認した事項が事実と異なるものであったとき
3 傷病により正常な勤務ができないと判断されたとき
4 貴社から指示された書類を指定期日までに提出しなかったとき
5 その他、貴社で就労が継続できない事由が発生したとき

【解 説】
面接後に採用の内定を出し者(内定者)に対する入社取消しを行うときは、
注意すべきポイントがありますので押えておきたいところです。
まず、内定を出したあとの取消しは、実は「解雇」と同じ扱いになります。
したがって、解雇をするときと同じように「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当である」
と認められることが必要です。
「本当は高卒なのに大卒と偽った」「経理経験がないのにあると言った」など学歴や経歴を詐称しても、
そのことがわかっていれば絶対に採用しなかったという重大な内容でなければ、
内定者に対する解雇は認められないというのが判例から導き出された考えです。
ところで、解雇なので30日前予告が必要であるのか、という疑問がわきますが、
内定者に対してはないと考えてよいでしょう。

・非正規雇用労働者の正社員転換、処遇改善に取り組む事業主への支援
・「多様な正社員」の普及・拡大
・雇用管理改善による「魅力ある職場づくり」の推進、
・労働市場インフラの戦略的強化
政府は、上記の重点施策を実施するため、雇用関係助成金の一部を見直しました。
各助成金の詳細は、厚生労働省ホームページからご覧いただけます。

<新設・見直し助成金>
 A.雇用維持関係の助成金
    ※新設・見直し助成金なし

 B.再就職支援関係の助成金
  ○ 労働移動支援助成金(受入れ人材育成支援奨励金/早期雇入れ支援)

 C.高年齢者・障害者等関係の助成金
  ○ 特定求職者雇用開発助成金
      1 特定就職困難者雇用開発助成金
      2 高年齢者雇用開発特別奨励金
      3 被災者雇用開発助成金
  ○ 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金
  ○ 障害者雇用安定奨励金
      1 障害者職場定着支援奨励金
      2 訪問型職場適応援助促進奨励金
      3 企業在籍型職場適応援助促進助成金
  ○ 障害者職場復帰支援助成金
  ○ 障害者職業能力開発助成金

 D.雇入れ関係のその他の助成金
  ○ トライアル雇用奨励金

 E.雇用環境の整備関係等の助成金
  ○ 職場定着支援助成金
      1 個別企業助成コース
  ○ 建設労働者確保育成助成金

 F.仕事と家庭の両立支援関係の助成金
  ○ 両立支援助成金
      1 事業所内保育施設設置・運営等支援助成金
      2 中小企業両立支援助成金(代替要員確保コース)
      3 中小企業両立支援助成金(期間雇用者継続就業支援コース)

 G.キャリアアップ・人材育成関係の助成金
  ○ キャリアアップ助成金
  ○ キャリア形成促進助成金
  ○ 企業内人材育成推進助成金

【事業主の方のための雇用関係助成金】

  雇用関係助成金についての説明の最初のページです。
   http://krs.bz/roumu/c?c=11038&m=7933&v=addb8de8

【「雇用関係助成金」検索表】

  取組内容などから活用を検討する助成金を調べることができます。
   http://krs.bz/roumu/c?c=11039&m=7933&v=2cfee8cf

【雇用関係助成金申請等受付窓口一覧】

  最寄りの受付窓口を確認できます。
   http://krs.bz/roumu/c?c=11040&m=7933&v=b1864dfe

◆ 年間休日140 日の会社
「年間140 日の休日がある会社」と聞くと、ピンと来られる方も多いかと思いますが、
岐阜県の電気設備資材メーカー未来工業の創業者の一人、
山田昭男さんは、“型破り”な経営で有名でした。(昨年、逝去)
型破り経営の裏側には、徹底的な他社との差別化がありました。
中小企業だからできない、我々の業界は特殊だからという「マイナス思考」は一切ありません。
他社がしていないことをしてやろう、という前向きさの一つの形が、
年間休日数の多さなのでしょう。

◆ 社長の仕事は戦略を考えること
山田さんの言葉をお借りすると、未来工業の差別化は
「工夫をする」という考え方で表現されます。
他社がしていない「工夫をする」ことで、お客様から喜ばれる、
それが発展につながったそうです。
その工夫は、山田さんがしたかというと、
そうではなく山田さんは方針を考えることだけに専念していました。
山田さんは、きっぱり言います。
「社長は現場の仕事をするな、社長は戦略を考えるのが仕事」と。
社長が戦略(方針、やり方)を考え、社員が戦術(工夫、実行)を行う。
型破りと言われながら、理に適った経営をされていることが、ここでもよくわかります。

◆ 年間休日140 日の“真”の意味
社長の仕事が戦略であれば、社員の仕事は戦術になりますが、
いくら社長が素晴らしい戦略を考えても、
それが実現できなければ意味がありません。
年間休日140 日をはじめ、戦術を担う社員が気持ちよく働けるようにすることは結局、
社長の考えを現実化することに通じると思います。